経営コンサルタント田上康朗の雑感帳

経営コンサルタント田上康朗が、気ままに本音で記す雑感帳です。書く日もあれば書かないときもあります。

うらめしや

2012年08月16日 | Weblog


幽霊が「うらめしや」というのは、実は・・・・、
ということを頭に置いて、以下、話しを進めたい。


生きていくことは、つまるところ人と人との関係を基盤としている。
当然、生活も経営も人と人との関係の上に成り立つものである。
その関係は、虚と実で構成される。
本稿では、人を介在する「関係」を実と置く、

人以外の関係を虚とおく。
そうすると、幽霊は「虚」と言うことになる。

虚は人間だけではない。
「うちとおたくの会社は、取引は緊密だ」、といった言い方がある。
ここで、うちとオタクとは、会社の関係である。
だが、会社同士の関係の内実は、両社に属する人達の人間関係のことである。
会社と会社が知り合い、名刺交換した後、取引しはじめたとか、
会社同士が好意を持ったとか恋愛し始めた、
ということではないから、虚である。

「会社としては、君は首だ」と言われたとする。
ここでは会社も首も虚、君というのはこの場合、固有名詞であるから実。
こう考えると、虚が実を首(これも虚で、実は解雇)にしたことになる。
そこで実なる私は、腹を立て対策として抗議に行くわけだが、
何処をさがしても、私を首にした会社さんは見つからない。
存在しない茂のが私を首にするはずはないから、
「誰が俺を首にしたんだ」と、私はいきり立ち実を探すことになる。
その結果、「実は・・・・」と名乗って出てきたのが、
上司のO部長であることが明らかになる。
この「実は・・・」で、初めて実態が掴めることになる。

で、私は初めて首になる理由を思い当たることが出来るのである。

私の仕事での聞き取り、ヒヤリングは、この「実は・・・・」を
如何に聞き出せるか、診断、支援の正否は
まさにここにかかっているのである。