経営コンサルタント田上康朗の雑感帳

経営コンサルタント田上康朗が、気ままに本音で記す雑感帳です。書く日もあれば書かないときもあります。

茶番と戦略

2008年08月23日 | Weblog
年々目に見えて売上が下降している。
現在ピーク時の半分以下に落ち込んでいる。
その間、店舗も広げ、様々な手を嵩じ、努力をしてきている。

事実、売場をみても立派だし、従業員さんの接客もレベル以上だ。
たが、このままでは間違いなく、下り坂を転げていく。
なぜか。

その理由は、単純かつ明快である。
マーケットの潮流的変化を、過去のピーク時に、
合わせたまま固定しているからだ。

戦略の誤りは、戦術では、絶対に修復できない。

少しかみ砕きたい。
「高齢化時代ですしここは田舎。若い人は少ないのです」
とこのお店のご主人は、中高年をターゲットに品揃えをしている。

「高齢化時代」、その通りだろう。
だがそうした言葉に縛られて、子供が大人になり、高齢化する、
というこの当たり前のことを「流れ」で見ることを怠っている。

高松の「お茶の亀屋翠松園」では、創業以来
毎週欠かさず、子供達のためにオチの教室を無料で開いている。
その理由を、創業者の尾碕 登さん(現会長)に伺ったことがある。
「その子供達が、20年も経て今、お店を支えてくださる」



先日、 売れて儲かるシクミ研究会の会員に
(タノメール20-26号)で、書いたこと。以下要約

お中元・お歳暮を単に「セール」とみてやっているから、
見えない側面で、思いがけない不興を買っていることもある。

だから、辞書を引いて、中元、歳暮を正しく理解し、
それを活かせば、
今と比べようもない大きな市場と機会になる。

なのに、「無難なものを贈る」といったことで、お茶を濁し、
なにげなく、○○セール」としてやり過ごしている。
ああ、もったいない、といったことを書いた。
そして、最後に、ヘボ句をしるしておいた。
 
「団子屋に、お菓子がが届く、うだる日に」


茶化すのか、と怒った人もいた。

個別対応、真心を込めて、と
かねてからいっている商人に、

「なんだい、それ」.
「これでは、もったいないじゃないか」

と、と叱りたい思いで書いた。

お遣いものは、そのかねがねの口癖を、
実践する絶好のチャンスなのだ。
そもそもお遣いものは、個別対応そのもの。

戦略のあるなしにより絶好のチャンスも
見えたり、見逃したりになる。

しつこいが、少し入れ替えて、もういちど掲げよう。

「ケーキ屋に、団子が届く、聖夜かな」

上の2句を重ねれば、2幕ものの茶番劇だ。

友人「お茶の亀屋翠松園」の尾碕雅裕さんからメールあり。

~よくあることですが、お香典返しに
お茶屋にお茶の詰め合わせが届きます。
しかも日ごろお世話になっていたお茶の先生宅から。
業者任せとはいえ笑うに笑えない状況は、再三です~。