美空ひばり映画祭

新文芸坐では、今「美空ひばり映画祭」が開かれています。
皆さんは、美空ひばり、というと、どんなイメージが浮かびますか？
僕もリアルタイムでは特に強烈な印象はありませんでした。
子供の頃、テレビで見る美空ひばりは、
とにかく「ものすごい大スター」だという印象でした。
でも特に美人でもなく、歌もほかに上手な人がたくさんいる中で、
なんでこの人は、凄いと言われるんだろうという気がしていました。

でも、やっぱり凄いんですね。美空ひばりは。
その凄さの片鱗が今回の上映会でわかります。
「ひばり捕物帖かんざし小判」と「江戸っ子判官とふり袖小僧」の
二本を観てきました。粋でいなせな歌と演技。
歌って踊れる俳優は条件なしに気に入ってしまう癖のある僕は、
すっかり惚れこんでしまいました。
この映画の監督である沢島忠のダイナミックな演出も素晴らしい！

映画のあと、ちょうどちくま文庫で出ていた、
竹中労の「完本 美空ひばり」を一気に読みました。名著です。
映画だけでは、美空ひばりの凄さは理解できないと思いますが、
できる限り、この上映会に足を運びたいと思います。
美空ひばりを、リアルタイムで体験した世代だけのものにしておくには
勿体ないと思います。ほんとに。（中島）