JAHPON LAND( Pucci )

スケートファニチャーやステンドグラス作品などJAHPON.comとして活躍する作家 土屋隆亮(プチ)のメッセージ!

ロビンソンの庭

2007年06月28日 | Weblog
好きな映画を聞かれたら「ロビンソンの庭」と 二十歳の頃から変わらず答えています。どこがいいのか言葉に出来ないところが一番の魅力なのですが挑戦してみます。かつて映画界にゴダール監督が「カットアップ」という編集コラージュ技法を革命的に模索し、ここから新感覚が広まりました。これは映像がパっと切り替わったり異なるイメージが同居したりするアートっぽい表現でコミック的な現実離れしたイメージです。動かないグラフィックとしてのコラージュは好きなのですが、どうしても映画としては時間を不自然に操っている気持ち悪さを感じてしまうのです。だから俗にいうロードムーヴィー派です。スタイリッシュなテンポのハリウッド的な映画はコミックの延長で「テレビ」に分別したくなるのです。おいしい事を急ぎ過ぎでしょう?判り易くテロップやワイプだらけのテレビ番組は時間に追われた文明人の知りたい欲のスピードの表れです。物事の深みと時間は絶対比例するとは言い切れませんが、時間によって深みが生まれる実例から推測すると早い物が薄っぺらくなりやすいと疑いたくなります。極論ですが「解りやすい物は軽い内容、解りにくい物は深い内容」深い重いテーマなのにわかりやすーい寸評でタイトに扱われたら、わかっちゃった気になる危険性は大きいです。都会は忙しいからテンポも大事だしテレビは諦めます!便利に情報を伝えて下さい。刺激の強さの好みなのかな?アクションハリウッドなドキドキ刺激も好きですが、本当にリアリティのある何かが伝わって来る映画は、考える頭では無く感覚的にさせてもらえます。「なつかしい~」とか「そういう声出ちゃうよね~」とか、画面から臭いを思い出したり!「ロビンソンの庭」は何十回も見ているせいか、自分の体験になってしまった錯覚すら感じます。心地良くて寝てしまうのは、それだけ優れた映画という事で、つまらなくて寝るのとは違います。ある時期などは病的にリピート再生で一日中流していたら、画面の中に自分も参加して生活していたり、かなりリアルな感触で夢の中を楽しんでいました。テーマの好みもあると思いますが、誰よりもこの映画で遊んでいるという自信はあります。っって、それはもう映画じゃないんじゃない?確かに異質な存在!そんな作品に憧れるのです。見る人が謎の活用方や勝手な遊びで楽しんでもらえる様な作品に、おれも挑戦し続けたいです。葬儀屋がドアを叩くまで!

最新の画像もっと見る

コメントを投稿