ポトマック自然観察日記

アメリカ東部の自然紹介をきかっけに、日本や世界の自然観察を共有。

福島・裏磐梯 Urabandai, Fukushima Pref., September 15, 2024

2024年09月22日 | 日記
下界はまだまだ暑い中、標高1,089mの雄国沼を目指し、「雄国せせらぎ探勝路」を歩きました。

登山道入口の駐車場にて。はい、要注意です。クマ鈴は必須。さらには、歩行中に咳払いや手を叩くなど。



いきなり出ましたギンリョウソウ!と信じて疑っていなかったのですが、このブログを書くに際し調べてみると、ギンリョウソウモドキ、らしいと判明。確かにギンリョウソウとは花の時期が違いますね。花言葉は、そっと見守る、はにかむ、だそうです。



登山道の様子。歩きやすい、踏み跡のしっかりしたルート。7月のニッコウキスゲの時にはハイカーが多いのでしょうね。(この日は3時間半も歩いて、結局一人しか見かけませんでした。)



一時間半も歩くと森を抜け、雄国沼休憩舎に到着。それはそれは立派なログハウスです。



休憩舎から雄国沼に向かいます。その途中では秋の植物が楽しめました。

トリカブト


ガマズミ


アキノキリンソウ


そしてブッシュの途切れたところから、ようやく雄国沼が見えました!



すがすがしいさっぱりした風景に木道が良く似合います。私以外、全く誰も歩いていません。



コサギが水面すれすれに飛んでいきます。かなりの距離があり、スマホのカメラではさすがに限界あり。



今日こそ出くわすのではないかとハラハラしていた(そして少しワクワクしていた)ツキノワグマにはお目にかかれず。しかし、野生動物はたくさんいるのでしょう。休憩舎では、クマに加え、特にカモシカ、二ホンジカなどが紹介されています。

野生動物調査のカメラがあちらこちらにセットされています。私も映ってしまったことでしょう。まあ、いいか。



実際にはこれらケモノ達を見ることは出来ませんでしたが、気配はプンプンしました。これは恐らくテンの落とし物。貴重なフィールドサイン。



かなりワイルドな雄国沼とその周囲の湿地を専有して楽しむことが出来ました。実に30年ぶりの訪問でした。
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栃木県北那須方面 Northern part of Nasu, Tochigi, June 7-8, 2024

2024年06月10日 | 日記
北那須の師匠のジムニーにて、慣れた地元の縄張りをwildlife driveしました。(師匠、本当に有難うございました。)

目的地の深山ダムに向かう途中、いくつかのスポットを確認。こちらは1年位前に師匠が見つけたシカの死体の成れの果て。頭部といくつかの部分しか骨を確認することは出来ませんでした。



次はお地蔵さんに隣接した駐車場。ここは桜の木々に囲まれており、サクランボを狙って鳥などが現れる好スポット。写真の通り小さなサクランボで、試してみましたがとっても酸っぱい!



遂にやってきました深山ダムのせき止める深山湖。山深い所にひっそりと。



昨年もじっくり観察した橋でウォッチング開始。様々なフィールドサインがあります。こちらは誰の落とし物?結構な量です。



なんと欄干の上にも落とし物?いやいや、こんな所で用を足すのも奇妙ですし、よく見るとたくさんの毛や小さな骨があります。もしかして、フクロウのペリット?



周囲はジュウイチやカエルなどの大合唱。そして薄暗くなり始めた19時ごろから「キョッ、キョッ、キョッ」っとヨタカが鳴き始め、頭上を数度飛んでくれました。暗い上にすばしっこいので写真は全く撮れませんが、今年も会えただけで満足。

番外編:
翌日は沼ッ原湿原での探鳥会に参加。コサメビタキの抱卵を観察できるなどラッキーでした。

下の写真で光るものは・・・?何とアズマヒキガエルの卵!



最後にご紹介するのは、無残な姿となった新しい標識。もちろん、ツキノワグマの仕業です!

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千葉・花見川河口 Estuary of Hanamigawa River, January 3, 2024

2024年01月03日 | 日記
年明け最初のウォッチングは地元・花見川。但し、河口域のウォッチングとご報告は初めてです。すばり、東京湾とマンション群に挟まれたこのような風景です。







まずは貴重な砂浜から。貴重と言うのは、千葉市の鳥であるコアジサシの大変限られた営巣地であるためです。但し、その数は少なく、また人の踏み跡も多く子育ては難しいようです。その貴重なエリアにこちらの鳥が群れでいましたが、どうも識別できません。姿はクロツグミ(Japanese Thrush)のメスに見えるのですが、クロツグミは主に夏鳥ですので、今ここにいるのはおかしいですよね。



水面にも上空にも数多く見られたのは、大変可愛らしいユリカモメ(Black-headed Gull)。言わずと知れた東京都の鳥です。夏は頭全体が黒いのですが、この時期は真っ白です。



何故だか、みんな和やかで楽しそうでした。



広い広い東京湾上には、点々と水面に浮かぶカモ達がいます。



少し気合いの入った表情はホシハジロ(Common Pochard)。暫くは頭を背中の羽毛に突っ込み水面で寝ていましたが、ようやく活動開始したところを撮影。



くちばしの水色が何とも言えない、こちらはヒドリガモ(Eurasian Wigeon)です。淡水域からこのような浅い海まで、広い範囲で越冬します。(千葉の冬はいいよね。)



ウォッチングも後半になり、いよいよ期待していた鳥が出ました。イソヒヨドリ(Blue Rock Thrush)のメスが、私を導くかのように海に突き出た桟橋に沿って移動していきます。少し飛んでは立ち止まり、遠く海を眺め佇みます。



首を引っ込め体を丸くしています。



満足して自転車に跨り帰宅の途へ・・。漕ぎ出して間もなくオナガ(Azure-winged Magpie)の群れが目の前に登場しました。その数ざっと20くらい居たのでは。どうやら人が置いていった猫の餌を狙っていたようです。きれいな鳥です。



見られる鳥の種類と数が豊富で大変楽しいフィールドです。再発見の地元フィールドでした。残念なのは実にゴミが多いこと。テトラポットの間など見るに堪えない状況です。それから、ウォッチングの時期は初夏になりますが、市の鳥でもあるコアジサシも観察していきたいです。


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千葉・亀山ダム Kameyama Dam, Chiba Pref., December 23, 2023

2023年12月29日 | 日記
房総半島の南にある亀山ダムに初めて来ました。千葉の冬らしい好天に恵まれ、ダウンジャケットが単なる荷物と化す一日でした。こちらのフィールドには、何と千葉駅から鴨川方面の長距離路線バス一本で到着します。



バスを降り、ダムをちらりと見学後、湖岸をウォッチングしながら歩きました。最初に登場したのはジョウビタキ(Daurian Redstart)のペアです。いつもじっくり写真を撮らせてくれる美しい冬鳥です。





湖沿いに数件の宿があり、釣り堀の併設された羨ましい環境も。その釣り堀に小さな、でも青く美しく輝く鳥が居ました。このカワセミ(Common Kingfisher)は、果敢にも何度も水中に飛び込む姿を見せてくれました!残念ながら魚を捕まえるシーンは見られませんでしたが・・。



飛び込みます!!


水中から戻って来ました!


湖岸沿いを歩いていると、たくさんのトビ(Black Kyte)が目に入ってきます。気持ちよさそうに飛翔するトビの写真を撮ることが出来ました。翼の先のほうに見える白い帯が識別のポイントです。



そして湖にかかる橋の一つから遠くを眺めると、樹上で寛ぐトビを発見!



しばらく観察させて貰いました。これは首を後ろに一捻りしたところです。何のポーズなのでしょう。



房総半島の南に来ますと、同じ千葉県でも北とは異なり冬でも青々とした植生が見られます。こちらは珍しいものかは良く分かりませんが、初めてじっくり観察した、少し変わった姿の植物です。iPhoneで撮った写真で調べますと、カミヤツデと言うそうです。ウコギ科の常緑低木。中国・台湾の原産で、日本では一部で野生化・・とありますが、正にその様子を発見したと言ったところでしょうか。



約1時間程のダム湖沿いのウォッチングでした。最後に登場したのは、またもやジョウビタキでした。木についた実をついばんでいましたよ。中々の美人でした。





太陽が降り注ぎ比較的暖かい千葉の冬は素晴らしいです。「千葉は冬」と言うべきか「冬は千葉」と言うべきか。自然観察にもってこいの場所と季節でした。



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英国サリー州 Surrey, England, August 17-20, 2023

2023年09月23日 | 日記
この夏は、コロナ禍以来初めての海外旅行としてイギリスに行ってきました。その際、お知り合いのお宅にお邪魔する機会があり、お庭にキツネが棲んでいる!とのことで興味を持って観察しました。

そのお宅のバックヤード(裏庭)です。



いきなり行きますよ。心のご準備を。

何とこのお庭にキツネの獣道があると言うのです。本当に驚きました。写真中央の芝生が左右に少し凹み変色している部分が分かるでしょうか。



今度はこれを縦に見ると。ほぼ一直線に家の方向に向かっています。



敷地を囲う塀の下にはキツネの出入り口が!



確かに居るんですねえ、こんな人家の近くに。そして決定的証拠とも言える、キツネの巣(Den)です。巣穴が五個ほども見えます。家人によれば、この地下には縦横無尽の穴が張り巡らされており、10メートルも行った建物近くにも穴があるとか。



本当に驚くばかりです。なぜこんな人家近くに棲んでいるのでしょうか。

そしてその時は来ました。キッチンから何気なく外に目をやってみると。





とうとうこの目で見ました。若くて健康そうな個体です。昨夜のガーデンパーティで落とされた食べ物を物色していたのでしょう。人の生活と近いところを確保することで、安全や食料といった様々なメリットがあるのかもしれません。

最後は害獣(Pest)と見られているものの可愛い灰色リスです。イギリスにとってこのリスはアメリカからの侵入種であり、在来の赤リスと競合してしまっているようです。ただ私にとっては、ポトマックの自宅庭で毎日のように見た懐かしい動物でした。



この灰色リスはフロントヤード(前庭)に居ました。広々とした前庭に裏庭、そして緑が一杯。実に羨ましいイギリスのお庭事情でもありました。
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