明日はオリオン座流星群
右写真はWeb オリオン座流星群
余禄 《毎日;10月21日(金)》
▲「星はすばる。ひこぼし。ゆふづつ。よばひ星,すこしをかし」。枕草子の星づくしで「ゆふづつ」は宵の明星,「よばひ星」は流れ星だ。「よばひ」は呼び続けるという意味で,求婚を示すようになるが,さて清少納言はどう「をかし」かったのか。
▲ちょうど彼女が枕草子を書いていたころと思われる長保4年9月6日(1002年10月14日)の史書には「終夜流星す」の記述がある。これは毎年秋に見えるしし座流星群のほぼ33年ごとの大出現年にあたるのだという。清少納言がその流星雨を見た可能性は大きい。
▲平安貴族は流星には神経質だったようで,その33年後の大出現の際には天皇の名による大赦が行われている。普通は許されぬ罪人もことごとく減刑されたという。清少納言は流れ星は尾さえなかったらいいのにと書いているが,もしかしたら流跡を不吉と感じたのか。
▲今年のしし座流星群は来月17日がピークだが,月明かりがあって年回りからしても観測条件はあまりよくないという。それに先立つ来月上旬にはおうし座流星群,あす22日はオリオン座流星群が極大となる秋の流れ星である。まさか不吉な予感を抱く現代人はいまい。
▲と思ったら,先月の米衛星に続き,今度はドイツのエックス線観測衛星が今週末にも流星となって落ちてくる。こちらも最大30個,計1.7トンの破片が燃え尽きずに地表に到達,人に当たる確率は約2000分の1とか。いやはや,とんだ流星群の大出現年となった。
▲現在3000個以上が地球を周回する人工衛星だけに今後も落下騒ぎは繰り返されよう。
「すさまじきもの,ゴミとなって落ちる衛星」である。
おうし座流星群
11月上旬ごろを中心に,おうし座流星群が活動している。
「北群」と「南群」があり,10月中旬から11月下旬ごろまでゆるやかな出現が続く。
普通の流星群のようにはっきりとした極大日時はないが,
南群は4日,北群は13日前後が極大のころとなる。
10月27日が新月となるので,それに近い日に早めの観測がおすすめ。
しし座流星群
天文イベント年表2011年11月17日(木)
「しし座流星群」の極大日2001年に日本で1時間当り数千個という大流星雨がありました。
通常は,1時間に5~10個の流星が出現します。
早く明るい流星が多く,火球の出現も期待できます。
2011年は,下弦の月が出ているため条件は良くありません。
ふたご座流星群
三大流星群のひとつで,毎年ほぼ一定して,多くの流星が見られる。
条件の良いときに熟練の観測者が観測すると,1時間に100個程度の流星を数えることは珍しくない。
12月の上旬から流星が出現し始めると言われています。
12月中旬に入って数が増加しますが,極大を過ぎると急に流星数が減る傾向にあります。
極大は12月14日前後で,活発な状況は約1日継続します。
夕方から明け方まで流星を見るチャンスがあるが,本格的に出現するのは,およそ21時以降。
深夜の2時頃には,放射点がほぼ天頂に位置するため,流星が真上から降ってくるように見られる。
写真はWebで,KONIKA MINOLTA の提供
一般情報は国立天文台・星空情報