発達小児科医の館

障害児医療理解を求めるために!!小児神経学会社会活動委員・/富山大学医学部診療指導医・臨床教授)

鉄欠乏性貧血とADHDについて

2005年03月24日 | 注意欠陥多動性障害は治る
最近、米国の雑誌にパリからとの報告で、ADHDと鉄欠乏性貧血に関連する話題が掲載されました。鉄と関連するフェリチンというタンパク質の値が低い例が多く、これを治療すると、行動面、認知機能、不注意などの点で改善する可能性がある。ただし、反抗性については不明とのことでした。この論文の妥当性、信頼性については検討の余地はありますが、むかしから、鉄欠乏性貧血の
お子さん方の中に、学習に集中できないといったお子さんは目立つ、ことなどは知られていました。これを改善すると成績の向上がみられるお子さんも経験されます。ただし、これは偶然なのか、あるいは、治療と関係があるのかわかりません。いずれにしても、身近な問題から治療の糸口につながることがあるのです。これを、科学的に検証したいものですね。

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2 コメント

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サプリメントは? (Choup)
2005-03-30 23:43:29
今息子に毎日ホスファチジルセリンと、レシチンと、DHAとカルシウムとギャバのサプリメントを与えているのですが、これを読むと追加で鉄のサプリも与えたくなりますね。



飲み始めて間がないので、効果ははっきりとは出ていませんが、新学期を迎えるにあたり、これを気に上手く教室の中に適応できたらなあと思っています。



学校のある日は、朝リタリン5mgを飲ませていますが、効果は顕著に現れていません。



サプリメントはこういった薬剤に影響が出る物なのでしょうか?」
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多少なりとも・・ (館の主)
2005-04-02 09:36:06


肝臓で代謝される薬物については多少なりとも薬物の相互作用により影響がでます。また、薬の種類によってはグレープフルーツなどでも知られていますね。サプリメントにおいても可能性はあります。通常の範囲内であれば、よいでしょう。ADHDについては、DHAをはじめ色々なサプリメントが話題になりましたが、科学的にはどれも確かな根拠には乏しいのが現状です。ただし、小生の経験から、効果があらわれるお子さんもおられます。もちろん、飲ませたからという、安心感から、ゆとりがでて精神的な安心感が、親御さんにもでてくるから、かもしれませんが。それでも、可能性のあるものは、試みてもよいでしょう。
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