JA6VQA 日々新たに

趣味のアマチュア無線で海外との交信や写真などを中心に、日々感じることを書き綴ってみます。
 

神話の誤解

2015-12-22 18:30:26 | 無線
 CQ誌1月号に興味のある記事が翻訳されております。

 「ローバンド電波伝搬神話の誤解」と題してQST誌10
月号に掲載されたK9LAによる記事の翻訳したものです。

 ローバンドと限っているかと思う記事ですが、神話が
五つ取り上げられています。

 神話その1 電離層は日の出前にイオン化を始める
 神話その2 明暗境界線に沿った伝搬はローバンドに
       効果的
 神話その3 偏波はランダム
 神話その4 低地上高のダイポール・アンテナは近垂
       直放射空間波伝搬でDXに届く
 神話その5 地上高が高いアンテナは、地上高の低い
       アンテナより少ないホップでDX局に届く

 記事の内容はハム界で信じられているこれらの神話に
疑問を呈しています。
 神話の1,2,3は電離層の中のことで経験からしか
理解できないし、そういわれればそうなのかと思うしか
ありません。
 しかし神話4,5については実際に体験し、経験も積
んでいます。ですからそうは言われても、神話通りのこ
ともあるんではないかと思うこともあるような気がします。

 多エレメントのアンテナ、地上高の高いアンテナのハイ
トパターンをMMANAなどでシュミレーションすると低い
打ち上げ角に格好良くパターンが描かれます。
 もちろん低い打ち上げ角で電波が打ち出されても、そ
の先に反射してくれる電離層がなければ反射してもらえな
いだけです。同時に高い打ち上げ角のアンテナを使用した
として、幸いその先に反射してくれる電離層があれば、DX
に届くかもしれません。
 送受でのGAINという面から考えるとその大小がものをい
い多エレメントで地上高の高さが高いことが断然有利とい
うことも多いでしょう。

 過去に東アフリカの国を28MHzで私は6エレのモノバンダ
ー、同じ九州の局が3エレのトライバンダーで呼びあって
呼び負けたこともあります。
 その時は6エレには苦手な距離だったのだろうと思いまし
た。

 電離層という摩訶不思議なものを相手にするDX通信のお
もしろさはこんなところにもあるのではないでしょうか。
 
 でもいろいろなことを示唆してくれ、もう一度深く追求
したくなる面白い話題を提供してくれた記事です。
  
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