幸せの薔薇の花弁
ミュージカル「グランドホテル」REDteam
4/14(木)マチネ 赤坂ACTシアター 1階O列センター
【出演】成河 / 伊礼彼方 / 吉原光夫 / 真野恵里菜 / 藤岡正明 / 味方良介 / 木内健人 / 大山真志 / 金すんら / 友石竜也 / 青山航士 / 杉尾真 / 新井俊一 / 真瀬はるか / 吉田玲菜 / 天野朋子 / 岡本華奈 / 湖月わたる(スペシャルダンサー) / 土居裕子 / 佐山陽規 / 草刈民代
初日終演後、取るものも取り敢えずこの日のリピチケを購入。10000円の割引価格でした。
事前に複数枚のチケット(FC取り扱い含め)を抑えてましたがリピチケが一番良席ってどゆこと?
…でも初日が開けないとどういう作品か読めないしね。結果から言えば、RED版を観て、本当によかったです。
「REDがハッピーエンドでGREENがバッドエンド」との事前情報でしたが、そんな一言では収まり切れない奥の深さ。
少なくとも、REDを観終わったあとはとても幸せな気持ちになりました。劇場を出て、赤坂の街ですれ違う人一人一人に「頑張ってください!」って言いたいような気持ち。
「ラストだけでなく演出が違う」ということも聞いていたけれど、これほど違うとは。
時代の空気は表現されていてもナチスの匂いは全くない。男爵とオットーが株取引の話をするところで首に巻いているのはなに?コンピューターの紙テープ?グルシンスカヤがレッスンをするためのバーは、宝塚Verで観た記憶があります。衣装のヴェールがそれはそれは美しい。
主要人物のキャラの造り方も全く違っていて、「だからこの二人でダブルキャストなのか!」と納得するところもいっぱい。端的に言えば、REDはドラマチックで、GREENは歌重視なのかな…と思っていますが、伊礼くん男爵と吉原さん社長がそのドラマチック部分を担っている印象でした。二人がもみ合いのなる場面はゾクゾクして、同時に涙が止まらなかった。
結末の違いもそうだけど、各々が運命に翻弄されていく過程がREDとGREENで全く違うんですよね。「死」が男爵と踊るダンスの振付も如実にそれを表現していて、演出家トムさんが言う「持てる者と持たざる者」「死に向かう者と生を望む者」の違いがくっきり。
両バージョン観て、演出の醍醐味を堪能いたしました。
成河くん。
原作映画で予習しましたが、映画で観たオットーに近いものがあった。成河くんオットーもドラマチックで、感情の揺れが激しい。あっきーオットーよりも健康そうだし、フレムシェンと踊る場面では「ウエストサイドかよ!」ってぐらい脚を上げてる。パリに行けば病気も治るかもね
伊礼くん。
前日のトークショー終わりで逢ったお友達が開口一番「伊礼くんってあんな人だったっけ?」。私ももっと朴訥とした人だと思ってました!演じる男爵は「手練れ」という言葉がピッタリで、タバコの吸い方や女性の扱い方が色男そのものなんだけど、恋に落ちたときの音まで聞こえるような落差があって…惚れました。
吉原さんのソロが素敵だったなぁ。思い切り階段蹴っ飛ばしてたけど痛くないのかな…
さてこの日はアフタートークがあり、「GREEN+RED芝居を語る!」というテーマで、大山真志さん、金すんらさん、友石竜也さん、青山航士さんのお話が聞けました。公式さんがレポ上げてくれると思いますが、覚えているところを少しだけ。(公式さんがアップしたらこの部分だけ削除するかも)。殴り書きメモの起こしなのでニュアンスになっているし、発言者が違っていたらご容赦ください。
-- 初日から7回目が終了しましたがどうでしたか?
大 7回という感覚はないです。稽古からずっと通していたのでずっと出ている感じ。弁護士のズィノヴィッツの相手になるプライジング社長は、ダブルキャストで全く違うキャラなので、合わせて芝居するのも楽しいです。
金 プロデューサーってエライんだなってつくづく思いました。
友 ずっと出演していると「何か」ををやってしまいがちなんですが(アドリブのことかな?)、回を重ねるごとに自然体でシンプルにしようと思ってます。はじめは指さししていたところも、最後には顔だけで演じてるかも(笑)
青 自然体にならないと今日みたいに派手に噛んじゃうんで…
(注:この回青山さん演じる運転手はすんごい大事な場面で台詞を噛んでしまった)
大 そう!あの台詞は次のキッカケになるんだけど、舞台袖で聞いててみんなズコーッってなった(笑)。袖が揺れましたよ、震度4ぐらい!
-- 稽古期間が1カ月ほどありましたが、演出のトムさんの印象は?
大 「アタマカラオネガイシマス」とか日本語を覚えてくれてた。役者と近い存在で、僕たちと向き合ってくれました。
青 とりあえずやらせてくれる。役者を見て、ガイドしてくれます。「ヒントはあげるけれど答えはあげないよ」と言ってました。
金 他の作品でも演出を受けましたが、トムは若いし、イギリスの演出家はみんな役者を信じてくれるんですよね。
友 「ここは役者の遊び場」とも言われ、ラフな気持ちになりました。あと、役者を平等に扱ってくれるのも嬉しかった。
-- REDとGREENで混乱しませんか?
大 結末も違うし、切り替えが必要。RED・GREENという意識はなく、「今日は草刈さん」というように覚えています。でも舞台監督が着ているパーカーにはREDとGREENがあるんだよね。
(4人ともグッズ販売している黒いパーカーを着用してましたが、舞台監督さんだけ赤バージョンと緑バージョンを着ているそう)
友 シングルキャストはいろんなことやっているので、そこを見てもらえれば。
青 舞台奥に椅子があって、出番でないところも役のまま座っています。運転手は常に男爵を追っていて、椅子に座っているときも帽子の奥から男爵に目線を送っています。場所によっても見え方が違うし、そういうところも楽しんでください。
そのあとは一言ずつご挨拶があり終了。
アフタートークの個人的な感想。
本当にシングルキャストの皆様は出ずっぱりで、運転手になったり株主になったりホテル従業員になったりワルツを踊ったり…お疲れさまです。
毎日のようにトークショーがあって出演者の方たちも大変だと思いますが、今回は外部のきちんとした司会の人が入ってくれて(役者さんだそうです)、内輪ネタにならず的確な質問をしてくれて、短時間だけれども面白かったです。公式さんがレポをアップしてくれるのもありがたい。
ぜひこの調子で両Verの東京楽と大楽の映像アップもお願いします!
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