ミュージカル「100万回生きたねこ」
8/24(月)マチネ 東京芸術劇場プレイハウス 1階V列センター
【原作】佐野洋子「100万回生きたねこ」(講談社刊)
【演出・振付・美術】インバル・ピント、アブシャロム・ポラック
【脚本】糸井幸之介、戌井昭人、中屋敷法仁(50音順)
【音楽】ロケット・マツ、阿部海太郎 【歌詞】友部正人 【音楽監督】阿部海太郎
【キャスト】成河 / 深田恭子 / 近藤芳正 / 田口浩正 / 石井正則 / 銀粉蝶 / 藤木孝 ほか
【バンド】トウヤマタケオ / 中村大史 / 権頭真由 / BUN Imai
森山未來と満島ひかりの初演(2013年)を拝見いたしました。(記録は → ここ)
そして今頃(なんと本日東京千穐楽)ですがこっそり記録。
この日のチケもほりぷろさん斡旋で格安で、1階最後列。
うわー遠いなぁ…と思いましたが、ほぼ「どセン」に近い席でこの作品にとってはよかったかも。
場面場面の流れがまんま絵本のページをめくるようで、その構図の美しさや迫力をまっすぐ見ることができました。
初演の森山くんは「動物感」がすごくあって、生々しい野性味が面白かったのですが
成河くんのネコはもっとチャーミング。コロコロ転がるところなんてもう!
初演のダンスとどこか違うかどうかはわかりませんが、未來くんの振付と同じだったのかな。
フカキョンさんは初舞台なんですね。意外でした。
だからこそ、二幕の「しりとり」のやり取りのエロスが際立ちました。
初演では「こんな感じの演出は初めて見た」という衝撃が先立ちましたが、
こういう作品が愛されて、息づいていくのは安心するなぁ。
【アフタートーク】
この日はマチネ終了後アフタートークがありました。
成河くん、 深田さん、銀粉蝶さん、藤木孝さんが衣装のままでトーク。
予め集めたお客さんからの質問にいくつか答える…という形式でした。
老婆に扮した銀粉蝶さんは「衣装のパーツを赤い糸に繋げる場面があるがあれは何?」と問われ、
「メモリー」と仰っていたのが印象的。演出家からは直接的な支持はないそうです。
ソンハくんは、今までは場面ごとに「アタックして動く」ような役だったけれど(アドルフのことかな?)
今回は「常に動いていて波がない」ような役で、苦労することも多かったようで。
なので、「やるぞ!と意気込むことは止めて(ずっと動けるように)だらだらやろうとしている」らしいですが、
2日目だかに、一幕で本棚のうしろでじっとしている場面で、つい寝てしまったとか…
んな感じの楽しい話が聴けましたが、
演出家の「余白を残す」という言葉を大事にしている、と言ってて「だよね!」と思いました。
絵本の内容は知っているものの、この作品は後から思い出すとふわふわした気持ちになるんですよね。
いわゆる「じわる」という感覚です。これが余白というものか…
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