J’sてんてんてまり

はじまりは黎明期。今は、記憶と記録。

アルパ

2007年07月12日 | 人にぞっこん

じめじめとした空気をからりと変える音が響いた。

ピアノの音色かと思えば、ギターであり、ウッドベースが見え、琴の震えやハープの音。

アルパ。

インディアン・ハープと呼ばれる、南米の楽器。



〇アルパ ~ハープとチター
http://www.musical.jp/harp/HARP/h3.htm

〇アルパ ~ウィキペディア
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A2%E3%83%AB%E3%83%91

〇アルパ
http://alas-py.web.infoseek.co.jp/m-arpa.html



日本で唯一のプロの男性アルパ奏者、志賀昭裕さんが爪弾くアルパは、
雨のしずくが転がるようだったり、森の木々を揺らす風のようだったり、湖面を渡る風のように、空間に広がってゆく。

爪弾く、と言う通り、クラシックのグランドハープが指の腹で弦を弾くのに対し、アルパは、弦を爪で弾く。
音色のシャープさが際立ち、かと思うと、ソフトなまろやかさで音が転がる。

卒業後、父の働くパラグアイに渡った彼は、通訳を将来の仕事に考えていた。
行ってみると、パラグアイで彼の胸に響いてきたのは、アルパだった。
あちこちで、アルパが話しかけ、それが、彼の心に染み渡ってゆく。

いつしかアルパを抱き、パラグアイの演奏家の元に師事していた。

パラグアイでは、アルパ奏者の9割が男性で、立って弾く。
ソロのほかに、ギターやレギントギター、ボーカルとアンサンブルを組んだりもする。

そうして、現地の人の間で演奏をしていた彼に、次なる出会いが飛び込んでくる。




日本から、南米ツアーにやってくる歌手がいた。
20年ほど前だ。
南こうせつが、パラグアイにやってきた。

そこで、アルパを弾く志賀昭裕の今を紡ぎだす、初めの糸が繰り出される。

帰国した彼を、南こうせつはコンサートのバックに招んだ。
そこから、イルカ、伊勢正三、鈴木康弘、因幡晃、大勢のアーティストとの共演が始まる。
八千草薫や、声優・小原乃梨子の朗読の舞台でも、演奏する。

言葉の通訳にはならなかったが、音楽で、彼は人を繋ぐ。



アルパのための曲がある。

高速道路の休憩に、その場でミル挽きのコーヒーを、自動販売機で買ったことがあるだろうか。
待っている間に流れてくるのは、コーヒールンバ。

あれこそ、コーヒールンバを世界に広めたアルパ奏者ウーゴ・ブランコのオリジナル音源。

♪むかしアラブの偉いお坊さんが 恋を忘れた哀れな男に・・・・

日本語の歌詞は、原曲に読まれた詩とは、趣が異なる。

そして、アルパで聞く志賀昭裕の「コーヒーを挽きながら」(原題)は、これだ、と思わせる名演奏だった。


〇コーヒールンバ ♪ Moliendo Cafe~audio-visual-trivia
http://www.audio-visual-trivia.com/2005/02/_moliendo_cafe.html
いろんなアーティストのコーヒールンバが聞ける。もちろんウーゴも西田佐知子も。

〇コーヒールンバ~シャンソンG-Vocal
http://gvocal.exblog.jp/745439

〇女性だけのサルサバンド「ソンレイナス」
http://www.sonreinas.com/~salsa2005/main.html
ウーゴ・ブランコは日本でプロデュースもしたのか。




グランドハープよりも二廻りほど小型で、5オクターブを行き来しつつ、太い楽器の胴から共鳴してくるヴォリュームのある音量。

生演奏を聴くと、堪えられない豊かさだ。
弦の揺れ、胴を通してやってくる波、倍音、全てに飲み込まれて、心地よく翻弄される。

激しい演奏から、ヨガや瞑想の演奏まで、体に浴びる音を作り出す。

意外な軽さも魅力で、彼は、アルパを手に、全国で響きを繋げ続けている。



今秋9月29日土曜日には、浜松市天竜の船明ダムの漕艇場に設けられるステージで、ムーンライト・コンサートが予定されている。

彼の後ろには、夜空に浮かぶ名月と、光るさざ波。
アルパの音色は、月の宴を彩るだろう。



〇アルパ奏者 志賀昭裕
http://www.shigaakihiro.com/

〇船明ダム~ウィキペディア
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%88%B9%E6%98%8E%E3%83%80%E3%83%A0

〇ボートの聖地 天竜
http://www.geocities.jp/tenrinboat/newpage.html


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