
今日も一日暑かった。
日が暮れるころ、山から緑の風が吹いてくる。
野に山に海に、みんなの夏休み。
きこりのしみやんは、あちこちに呼ばれて、ガイドする。
マイ箸作りもやってるって。
材料は、そこはそれ、きこりのしみやん山から桧を切ってくる。
自分の手にあわせた長さで、自分のお箸を、みんなが作る。
手の長さにプラスすること3センチほどが、自分にぴったりこんな箸の長さ。
*http://www.osaka-kyoiku.ac.jp/~ioku/foodsite/hashi/erabikata.html
そういえば、日本の山々にある桧は、地名がついたブランド桧もあるけれど、
おんなじ木なのに、そんなに違うのかな。
ここは一つ、きこりのシミやんに聞いてみよう。
うん、もう、ゼンゼン違うよ。
育つところで木の性質が、違ってくる。
同じ静岡市の北の山間でも、藁科、玉川、安倍、みんな違ってくる。
静岡の材は、すごくいいんだよ。
静岡の木は一流、製材二流っていうの。
へえ、しみやん、木曽ヒノキやら東濃ヒノキと聞くけれど、静岡ヒノキって聞いたことがないよ。
静岡で伐採して運ばれていったヒノキが、
製材された地域で、その土地のヒノキとして扱われるの。
うわ、そうだったの??
加工した地の産品になるのって、他の物でもおんなじか。
デモ、それほど静岡のヒノキはいいってことかぁ。
うん、安部川上流の梅ヶ島や大河内は、ガラ土、ガラ岩でしょ。
なんでもそうだけど、栄養もなく、育ちにくいところの木は、
生きよう!!って一生懸命に育つから、いい材になるんだよね。
芯材は、赤身って言って、ホントに赤みを帯びていて、
ここに樹脂も詰まって艶のある、木の成分がたっぷり含まれたいい木になるんだよ。
それに、葉ガラシをするからね。
葉枯って、葉っぱをつけたまま枯らすの??
そうそう。
枝を落とさず切ったら、山の斜面に沿って倒しておくんだよ。
ゆっくり葉から水分が蒸散して、いい木材になる。
それが、ブランドヒノキになるってわけか。
じゃあ、地元の木を使おうって言う呼びかけ、もっと大声にするといいよねえ。
ちなみに木材は、西高東低、西に軍配が上がるのだそうだよ。
きこりのしみやんの言うことにゃ、関西市場は、古くからの寺社仏閣も抱え、
いい木でいい家を建てるんじゃないか、と。
そういえば、関西から山陰山陽を走ると、マア、それはもう見事な家が建っていて、
どなた様のお屋敷かいなと思っていると、どの家も、どの家も、そりゃもう立派、
家にお金をかけるんだなあと思ったことがある。
あの家にも、静岡の材が使われているのかな。
なんだかとっても嬉しくなった。

*柱や土台の木を、静岡市の助成でプレゼントしてくれる。
◎静岡地域材活用住宅推進協議会
http://www.siz-sba.or.jp/chikizai/index.htm
*静岡県でも助成あり。
◎しずおか優良木材供給センター
http://www.mokuzai.ne.jp/swood/index.htm
◎しずおか木使いネット
http://kizukai.pref.shizuoka.jp/about/about.html