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イノベーション第10回

2014年09月28日 | ブログ
究極のイノベーション

 郵便馬車が蒸気機関車に変わった第一次の産業革命やコンピュータの発達による情報技術革新はこれまでの人類にとってはまさに究極のイノベーションであったけれど、帆船による世界一周で、地球は丸いと証明した大航海時代に匹敵する人類の命を賭けたイノベーションは、現代では宇宙旅行にある。米国のアポロ計画*16)から半世紀以上、NASA(アメリカ航空宇宙局)の当面の目標は火星に人類を到達させることにある。

 今月18日の日本経済新聞に「米、宇宙開発に競争原理」という記事があった。『NASAが2017年の初飛行を目指す有人宇宙船の開発を2つの米企業に託した。選ばれたのはスペースシャトルの開発など実績のある航空宇宙大手ボーイングと、ベンチャーのスペースXという対象的な組み合わせだ。米政府は民間の競争原理を導入し、ロシアなどとの世界的な開発競争で再攻勢をかける構えだ。』

 記事によれば、スペースXの創業者であるイーロン・マスク氏(米電気自動車ベンチャー、テスラ・モーターズCEO)は、「火星移住」を持論とし、すでに2010年に民間企業で初めて無人宇宙船でNASAと国際宇宙ステーションに貨物を運ぶ契約を結んだ。宇宙開発には100億円とされる打ち上げの費用の削減が必要である。マスク氏はこれを100分の1に抑える必要があるとみているという。そのためには民間企業での競い合いが欠かせないのだ。

 しかし火星ではまだまだ夢が小さい。人類が太陽系に留まる限り、所詮太陽の寿命と共に人類は滅ぶことになるからである。もっとも40数億年先のことのようだが。

 宇宙開発には、当面の月や火星には新たな資源獲得の目論みもあるようだが、さまざまな宇宙の謎に挑戦する学術的探究がより重要である。地球外生物は存在するのか。UFOは異星人の乗り物なのか。それらを究明する過程で、必要なエネルギー革命や時空を超えて瞬時に宇宙空間を移動可能な技術。簡素な宇宙服の開発のための素材の発達。宇宙のゴミを収集・破砕させる技術の開発。諸々のイノベーションが必要である。

 何億光年先の惑星に人類が到達することは不可能と考えるか、それとも異次元空間を抜ければ可能かも知れないと考えるか。人間が想像できることは実現できるという説もある。現在の技術の延長線上で思考するのではない、まさに究極のイノベーションに期待したい。

 このところ人型ロボットの進歩も著しい。鉄腕アトムのようなロボットの実現は、人類が宇宙の果てに行き着くより容易かもしれない。放射能汚染ゴミの問題で原子力発電を止めろという程度の思考経路では、今後の科学技術の進歩は望めない。恐れず未来の人類の子孫のために、将来太陽系から脱出可能な宇宙船開発を目指すくらいのチャレンジ精神が必要であろうと思う。



*16) アメリカ航空宇宙局(NASA)による人類初の月への有人宇宙飛行計画である。1961年から1972年にかけて実施され、全6回の有人月面着陸に成功した。最初の月面着陸は1969年7月のアポロ11号。-ウキペディア-
ただ、有人月面着陸には、その証拠とされる写真に疑問点を指摘する声があり、米国の当時のソ連への対抗意識からの偽装ではないかとの疑念が一部に根強い。
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