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この頃気になることなど第1回

2012年06月01日 | Weblog
重大交通事故の多発

 ここにいちいち挙げるまでもなく、あまりに悲しい交通事故というより、自動車犯罪が多発した。ある病を持った青年が、タクシーに接触事故を起こした後暴走して、交差点等で多くの死傷者を出した。本人は電柱に激突して亡くなった。同じ病を持つ青年が、特殊車両を児童の列に突っ込ませた事故の記憶がまだ冷めやらない間の出来事だった。

 自動車運転免許は、視力は更新ごとに検査され、ことさら厳しいが、その人の性情や持病については、個人情報保護なのか、定性的なデータは採用し難いのか資格欠損要件に成り難い。

 テレビの報道番組などで、この事故原因について語られる中、「運転中の発作により、アクセルを踏み込んだ右足のコントロールが効かなくなったための暴走ではないか」。との推測が最も当たっているように思った。

 だとすれば、このような持病の持ち主には残念ながら運転免許証は交付してはならないかもしれない。本人は不自由でも事故によって失われる他人の命には代えられない。

 一方、18歳の青年が無免許でありながら友達の車を借りて、仲間と一晩中車を乗り回し、挙句いねむりで、朝の通学中の小学生の列に突っ込んだ事件。こちらは業務上過失致死か、危険運転致死かの判断が問われたが、京都地検の判断は、過失致死に留まった。

 この判断には遺族初め、多くの人達が疑問を持った。同じ無免許でも運転技量が無い状態であれば、危険運転と判断される。いくら一晩中車を乗り回す技量があったとしても、一度も免許証を取得していない者が運転することは、やっぱり危険なのには変わりない。

 一度も運転免許を取得していない者、すなわち道路交通法規の試験をクリアしていない者が一般道を運転することを危険運転と言わないなら、司法自らが法令は無視ということになり、免許証試験で法令等の試験を課す意味がなくなる。

 もっとも、このたびの無免許運転の青年が、刑法的には過失致死罪で最高7年の懲役で済んだとしても、遺族からの民事訴訟があれば、膨大な損害賠償や慰謝料請求が待っていることになる。他人から借りた車で、しかも無免許となれば、任意の自動車保険は勿論、強制保険も執行されるかは怪しい。

 人の命はお金には代えられないにしても、犯罪遺族にしてみれば、せめて民事訴訟ででも責任は取って貰う必要があると考えて不思議ではない。「犯罪はペイしない」とはよく言われる言葉だけれど、ここら辺りのことも中学生くらいになれば、学校でしっかり学ばせておいた方が、このような犯罪を再発させないために必要な気がする。

 また、通学路さえ人と車が分離されていない道路事情が犯罪を大きくした。本当に子供たちを守りたいなら、児童手当とか子供手当のように家庭にお金をばらまくのではなく、個人では如何ともし難いこのような通学路の整備とか学舎の耐震化などの施策にお金を使うのが行政の仕事である。
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