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安倍晋三VS日刊ゲンダイ 第6回

2023年11月16日 | ブログ
続、モリ・カケ・桜

 前稿に続く『語るに落ちるとはこのことだ。実際にやったのかどうかは別としても、お友達に便宜を図ることへの慎みは感じられない。・・・

 安倍氏が国会で、森友学園への国有地の売却交渉について「私や妻が関係していたら総理大臣も議員も辞める」と答弁したことが、財務省の公文書改ざんに影響しただろうことは、状況証拠から推測すれば間違いない。・・・

 安倍氏の妻の昭恵氏が、森友学園が設立しようとした小学校の名誉校長を引き受けていたのはまぎれもない事実だ。そして、8億円もの値引きで売却された小学校予定地の国有地について、昭恵氏が「いい土地ですから前に進めて下さい」と語ったという話が近畿財務局の文書に記されている<改ざんにより削除>。少なくとも「妻は関係していると」として官邸や財務省が慌てたから、公文書を改ざんして”なかったこと”にしたのではないか。・・・

 だが、安倍氏は自分に何らかの瑕疵があるとは露ほども思っていない。むしろ巻き込まれて迷惑だとすら考えていたのではないかと思わせるくだりが“安倍晋三 回顧録”にある。

 <この当時、官僚の不祥事が起きると、「官邸一強の弊害だ、おごりだ」とか、「官僚が私に忖度したんじゃないか」と言われました。でも、仮に官僚が忖度していたとしても、忖度される側の私は、わからないでしょう>・・・2018年6月4日に公表された「森友学園案件に係る決算文書の改ざん等に関する調査報告書」には、安倍首相に関することが一切出てこない。・・・紛糾を避けるためなら、公文書だろうが都合よく書き換える。改ざんは実に、決算文書14件、約300カ所にも及んだ。・・・

 安倍氏の一連の「行政の私物化」でとりわけ悪質なのが、首相主催の「桜を見る会」をめぐる問題だ。この問題では行政を歪めただけでなく、国会での118回にもわたる虚偽答弁が認定されている。行政府の長なのに「私は立法府の長」と言って憚らない首相が、国会の機能を破壊したのである。

 2019年に問題が表面化した「桜を見る会」は、参加者と予算が年々増加し、安倍首相の地元後援会の会員らが多数招かれていた実態が「公的行事の私物化」と批判された。

 疑惑解明の鍵となる招待者名簿は、内閣府が廃棄。それも、野党議員が質問を通知した当日にシュレッダーにかけられていることから、意図的に廃棄した疑いが濃厚だ。政府は当初、「ルールに基づき適切に保存・廃棄した」と説明していたが、後に公文書管理法に違反していたと認めている。・・・

 問われたのは大きく2つの疑惑だった。「桜を見る会」の招待者は<国会議員、都道府県知事、議長はじめ、各界において功績・功労のあった方々>と規定されているにもかかわらず、安倍首相や自民党議員の支援者が目立ち、それぞれ自分の後援会活動に利用していたのではないかという「公金私物化・買収疑惑」。全体の招待客約1万8000人のうち、安倍首相の後援会から800人以上もが招かれ、安倍事務所が参加申込書を支援者にコピーさせ、その知人・友人らを募集していた。安倍首相は国会で、「募っているが、募集はしていないと珍答弁して墓穴を掘った。』次稿に続く。

本稿は、小塚かおる氏「安倍晋三VS.日刊ゲンダイ」2023年10月刊からの引用です。。




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