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2023年 第24回

2023年03月19日 | ブログ
日韓首脳会談

 『尹政権が政策遂行力を持っている間だけの時限的な、うわべだけの「関係改善」にすぎない』という批判もあるが、外交において、自国に100%満足と言うのはなかなかないことであろうし、韓国では今回の徴用工問題の尹政権の妥協案には徹底抗戦の輩が多い中、日本側も不満はあっても将来を見越して、関係を前進させることに意義があろう。

 わが国が、朝鮮を併合(1910年)したのは、日露戦争に勝利したとはいえ、北のロシアの脅威がある中、政治体制の弱体な朝鮮を放置できなかったためであろう。しかもヨーロッパの植民地政策とは一線を画す形の対応「雑貨屋の帝国主義(司馬遼太郎)」であったことは事実であろうし、戦後、朝鮮戦争でさらに傷んだ韓国経済を立て直させた「漢江(ハンガン)の奇跡」を生んだ、日本からの3億ドルの無償提供資金と、引き続き行われた経済援助がある。しかし、「日本憎し」の米国の戦後の日韓分断政策で、「竹島は韓国領」という韓国人への間違った認識さえ与えた。領土問題は北方領土と同様、占領国側によっぽど大きな政変でもない限り、還ってくることはない。それならその覚悟で、当該国との友好にも限度を考慮すべきである。

 ロシアのプーチン大統領と、日本の当時の安倍首相の間で交わされた領土返還交渉に、どれだけの費用が掛かったか、我々には知る由もないが、かなりの国費を浪費したことは現実であろう。結果ロシアは、自国の憲法に領土は返還しないことを明記したようだ。プーチン大統領の一時の想いさえ封じ込めたのだ。

 私が中学生の頃、総理大臣となった池田勇人が欧州を歴訪し、当時のフランスのドゴールなどと会談した。後日、ドゴールは「日本からトランジスタラジオのセールスマンが来た」と言ったと聞いた。帰国して池田は、「軍事力の無い国は世界では真っ当に相手にしてくれない」のように悔しがったコメントを発したことを覚えている。

 その後も、平和憲法、非核三原則、防衛費はGDPの1%未満を続け、米ソ冷戦下では経済大国にのし上がったものの、外交下手は雁字搦めの制約の下、日本の宿痾であった。この国を守る意思さえ覚束ない野党議員が、国会議員の歳費で国費を浪費している。今回のガーシー参議院議員の問題など、そこから染み出した膿のようなものであろう。

 野党だけではない。ここまで来てまだ懲りない自民党の媚中議員、公明党も怪しい。怪しげな宗教団体に抱き着かれる議員たち。膿とは、人体に有害な黴菌類を、白血球が戦いの挙句の絡め殺した果ての両者の残骸であろう。国益に反する議員共は排斥する必要がある。与野党議員共にその覚悟を持って国政に参画し、外交問題に取り組むべきなのだ。

 今回、何をするか知れない北朝鮮の脅威と、中共の憚らぬ野心が少し日韓を近づけた。韓国の人々には、日韓間の本当の歴史を学んでほしいものだ。



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