中小企業診断士 泉台経営コンサルタント事務所 ブログ

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世の中の常識を疑おう その7

2018年07月19日 | ブログ
亀の甲より歳の功

 昔は、年配者は偉い者ということになっていた。それだけ長く生きることが難しかった時代が続いた。もっとも昔から姨捨山などの伝説もあり、年寄りがすべて尊敬され遇されていたわけではない。それでも現代と違い「人生50年」の時代に古希70歳は長老である。

 最近は長く戦乱がないこと。食べ物が豊富で栄養状態が良くなったこと。冷房暖房が行き渡ったこと、内風呂が普通となり衛生状態も向上した。加えて日本では手洗いの習慣など昔から衛生観念は強かった。諸々の要因で日本人の平均寿命は世界のトップクラス。男性でも80歳を超えた。

 右も左も老人が増えたと言うより、老人ばかりの世の中になると、やっぱり価値が落ちる。希少価値であるからダイヤは尊いが、道端に石ころと同じようにダイヤがあれば、価格は暴落する。すなわち価値が落ちる。歳の功より亀の甲(鼈甲)となる。

 企業などでもよく「老害」という言葉が聞かれる。経営者が引退せずに居座る。会長に納まって経営の実権は手放さない。業績が伸びているうちは、周囲も株主も引きずりおろせない。

 日経ビジネス2018.07.09号にユニー・ファミリーマートホールディングス前社長の上田準二氏が言われている。『世の中には、ヨレヨレなのに元の会社で跋扈している人もいます。「引き際が難しい」なんて話もよく聞く。でもね、当事者からすると難しい話じゃない。トップとしての権力、名誉、トップだからこそ築けた交友関係。そこから離れたくないだけです。・・・』

 政界なども、一旦権力の座を掴むと離したくない。民主党政権時の菅総理などのみっともなかったこと。次の野田さんは民主党政権の限界を感じたのでしょう、あっさり負けると承知の解散を行った。議員定数などの削減を安倍総裁と約束して。しかし、この度安倍自民党は参議院定数を6つも増やす法案を通した。対、中国・米国対応として、EUとのEPAは良いとしても、抱き合わせで国民の信を問うという、人気商品と不良商品の抱き合わせ販売で、公正取引委員会からクレームが出るようなやり方だ。

 ここまでやっても首相の座は維持したいのである。二言目には「全力で」というけれど、遅々として進まぬ拉致、そして北方四島返還交渉。次々と起こる自然災害。わが国の排他的経済水域に堂々と調査船を送り込む中国。竹島の高校教科書への記述に堂々と抗議する韓国。嘘で固めた隣国に対する外交は全く昔のまま。

 長生きする人が増えると、どうしても老人特有の欠点が大きく露出される確率が高くなる。老人の運転する車の逆走やアクセルとブレーキの踏み間違いや「眠ってしまいました」という暴走。切れる老人。介護女性にセクハラ。論語に言う40にして迷わず、50にして天命を知る、60にして耳従う(人の話を受け入れる)、70にして心の欲するところに従って矩をこえず。




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