ただの映画好き日記

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八日目の蝉 / 角田光代

2008-01-20 | 本 女性作家
 

  八日目の蝉

  角田 光代 著     中央公論新社 / 2007.3



  希和子は不倫相手の秋山とその妻の間に生まれたばかりの子供を衝動的に連れ去り逃亡する。
  自分たちを親子と偽り、女性だけが暮らす奇妙な集団に身を寄せ、やがて瀬戸内の島へ。
  果たして希和子は逃げ切れるのか、新生児誘拐に彼女を駆り立てたものはなんだったのか、
  そして成長した子供は誘拐された子という自分の奇妙な境遇とどのように折り合いをつけていくのか。
  希和子と子供、それぞれの心理に分け入ることで、
  「家族」という当たり前で不可思議な枠組みの意味を探っていく。






出版社紹介文に、「理性をゆるがす愛」と書いてあったのが印象的でした。
理性をゆるがす愛っていうけど、“受けがたき人身を得た”はずの魂が人間に与えられている理性を失ってまで貫いていいことなんてあるんですか?
そんなのがまかり通るなら、人間やめて下さいってことになりませんか?
と、希和子の心情と逃亡生活が描かれている1章はイライラしながら読みました。

いずれ、希和子は逮捕され、子供は家族のもとに帰され、成長した子供・秋山恵理菜の心情を描いているのが2章。
大学生になり、親の反対を押し切って家を出て一人で暮らしている恵理菜は、幼い頃の体験を今も憎んでいました。
本当の両親よりも、希和子の方が心から愛してくれていたことに気付くラストは、どこかさっぱりと清々しささえも感じます。
その愛に気付いたのは、恵理菜は希和子と同じく不倫の果てに妊娠するのですが、ただ、希和子とは違って子供を産むことを決意したからだと思います。

何か得られるものがあるワケでもなく、犯罪を犯した希和子の子供への愛情は認める部分もあるけれど、誘拐された子供の将来や、子供を誘拐され残された家族のことや、何一つ「誘拐してよかった」となることがあるワケでもなし・・・。
逮捕され罪を償い・・・、と同時に恵理菜も成長し・・・、恵理菜の成長過程は決して温かいものではなく、挙句、恵理菜自身も不倫、妊娠。。
産むことを決意するけど、それが子供の幸せを約束するものとは限らず・・・。
このお話から、何に感動し、何を得れというんだろう??
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