ただの映画好き日記

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文庫版 鉄鼠の檻 / 京極夏彦

2021-05-07 | 本 京極夏彦
文庫版 鉄鼠の檻 / 京極夏彦 著

講談社文庫 / 2001.9


忽然と出現した修行僧の屍、山中駆ける振袖の童女、埋没した「経蔵」…。箱根に起きる奇怪な事象に魅入られた者――骨董屋・今川、老医師・久遠寺(くおんじ)、作家・関口らの眼前で仏弟子たちが次々と無惨に殺されていく。謎の巨刹(きょさつ)=明慧寺(みょうけいじ)に封じ込められた動機と妄執に、さしもの京極堂が苦闘する、シリーズ第4弾!




今回、1300ページ中、最も驚き印象に残ったのは、京極堂が関口家に出向いたことでした(笑)。

お話的には、仏教用語が多く、読むだけで大変でした。
京極さん(京極夏彦さん)はお坊さんなのかなー?と何度も思いました。
あとがきでも書かれていましたが、やっぱり、京極さん(京極夏彦さん)の知識やその説明は的確で、しかも、解りやすいのだそうです。

事件の概要や動機は理解できましたが、『禅』についてはあまり理解できず興味も持ちませんでした。
昔のお坊さんと現代の坊主(失礼!)とでは、大きく意味が違うような気がします。
鉄鼠の檻でも修行僧のみならず、偉いお坊さんまでもが結局、煩悩だらけでしたが、現代の坊主(失礼!)はまさに一般人と同じレベルの煩悩の量(?)も持っているのでは?と思います。

唯一、共通しているのは、昔も今も、社会との繋がりが切れているということではないでしょうか。
一般社会を知らない、つまり、世間知らずが多いと言いますか、言葉や文字は知っていても、それがなんなんだ?とも思える面もあります。
実際、この本、仏教用語を用いなければ、1/3のページで済んだかもしれません(笑)。
一般人に必要のない言葉が多いというのが印象でしたが、でも、一般人には無駄でも、仏教界では必要なのだと思うので、全否定はよくありませんね、大変失礼致しました。

あ、なんとか事件が解決してよかったです(笑)。
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