ただの映画好き日記

観た映画と読んだ本の自分用メモ。

【怪談 蚊喰鳥】

2005-03-13 | 映画 カ行
<<WOWOWドラマ『巷説百物語 孤者異』放送記念 京極夏彦セレクション第1段>>
江戸の下町に住む常磐津の女師匠に恋焦がれていた按摩師が亡くなった。ある日、女師匠のもとに亡くなったはずの按摩師が現れる。そしてその翌日、亡くなった按摩師と瓜二つの弟が女師匠を訪ね、兄が亡くなったことを伝えるのだが・・・。
 

↑これだけじゃ、じぇ~んじぇん分からないと思うので、ちと説明。
この師匠には若いオトコがいるの。この若いオトコってのが、呉服屋に婿養子になる事が決まっていていて、女師匠と別れたがっているの。おまけに借金もあるから、師匠を騙してお金をふんだくって別れたいって腹積もりなのね。まず、この若いオトコの業。

この女師匠はなんとかお金を工面して若いオトコを自分のモノにしたいの。そこに現われたのが、亡くなった按摩師の弟(弟も按摩師)。この弟按摩師に気のあるフリをして一緒に暮し、日銭をもらうのね。これ、女師匠の業。

弟按摩師、実は亡くなった兄から「女師匠に・・・」といって50両を預かっていたにもかかわらず、自分も女師匠に惚れてしまった事から、兄から預かったお金の事は黙っていてズルズルと女師匠と暮すの。
ある日、女師匠と若いオトコが自分を騙していたと気付いた弟按摩師は、そこで初めて兄から預かった50両の事を話すの。そして、今は20両しか手持ちがなく、残りの30両は近日中に支払う。ただし条件がある。女師匠を譲ってくれ・・・。ときたもんだっ!これ、弟按摩師の業。

結局、女師匠と若いオトコに殺されて井戸に捨てられてしまった弟按摩師。
その直後、女師匠は兄按摩師の亡霊を見てしまって、罪の意識と恐怖から自分も井戸に落ちて死んでしまうの。
翌日になって、井戸を掘り返す事を知った若いオトコが、弟按摩師の死体が発見されるのを恐れて井戸の中の死体を引き上げに井戸の中に入るの。なんと、そこには女師匠の死体まであるものだから、大慌てで井戸から這い上がると目の前には兄按摩師の亡霊が!!!
結局、若いオトコも井戸に落ちて死んじゃった・・・。
でもね、女師匠と若いオトコが見た兄按摩師の亡霊とは、若いオトコが女師匠と別れる為に雇った生きている人間だったのに・・・。

怖かったなぁ~。オバケが怖いというより、人間の業が怖かったんだよね~。みんな、見事にイヤラシイ!!
なかなか鋭い人間模様だったな。

1961年/日/森一生
この記事についてブログを書く
« 【ドライビング Miss デイ... | トップ | 【トラフィック】 »

映画 カ行」カテゴリの最新記事