ただの映画好き日記

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あの本は読まれているか / ラーラ・プレスコット

2020-05-27 | 本 海外作家
あの本は読まれているか / ラーラ・プレスコット 吉澤康子 訳

東京創元社 / 2020.4



冷戦下のアメリカ。ロシア移民の娘であるイリーナは、CIAにタイピストとして雇われるが、実はスパイの才能を見こまれており、訓練を受けてある特殊作戦に抜擢される。その作戦の目的は、反体制的だと見なされ、共産圏で禁書となっているボリス・パステルナークの小説『ドクトル・ジバゴ』をソ連国民の手に渡し、言論統制や検閲で迫害をおこなっているソ連の現状を知らしめることだった。──そう、文学の力で人々の意識を、そして世界を変えるのだ。一冊の小説を武器とし、危険な極秘任務に挑む女性たちを描く話題沸騰の傑作エンターテインメント! 




ロシアは嫌いだし、『ドクトル・ジバコ』は読んだことないし、この本も読んでみよっかなーと思うポイントは特になく…。
だけど、これ(↓)です。
 アメリカで出版契約金200万ドル(約2億円)のデビュー作
 本国で初版20万部で刊行、世界30か国で翻訳決定
 アメリカ探偵作家クラブ(MWA)主催の2020年エドガー賞最優秀新人賞ノミネート
なんか、凄そうじゃないですか?

で、ちょっと凄かったです(笑)。
読んでいても、特に興味は湧かないんです。
それなのに、読ませるんです!
あっという間でした、特に面白くもないのに(面白くないというのは、興味がないテーマだからってことです)。
とにかく、読まされました。
先が気になるからでもなく、もちろん、ラストはどうなるんだろう?と思うワケでもなく。
それなのに、読まされるんです。
全ての文章が映像になって頭に浮かんでくるのが引き込まれた原因かなと思いました。
その力に驚きました。

唯一、CIAって凄いなー、アメリカってやっぱり強いんだなーと思いました。
正義感がメインではないでしょうが、ロシアを追い込んでやるという信念というか執念が凄いなと思いました。
そして、尖閣を守るためには、やっぱりアメリカに力になってもらわないと日本だけではどうにもならない。
あらゆる方向から中国を追い込んで欲しいです。
と、つい、現実を見てしまいます。

参考文献の多さにも驚いて、少し納得しました。
デビュー作というのが信じられません。
世界は凄いですね、素晴らしい才能が次から次へとですよ。
日本は衰退、なんせ、本屋大賞がアレですから、レベルが違い過ぎます。
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