羽迫博己さんの、町屋あれこれ・・・いの町(その4)
水環境と石垣
大国通りは仁淀川の河港が近くにあり、商業の中心地区
なため住民が私費を投じて、地盤をかさ上げ(3m程)して
いる。江戸後期に布積みの技法で石垣を築造している。
『石積みの技法:野面積み(転石や掘出した小さな石を
積上げる)、あいかた積み(不整形な石を相互に隙間無く
積む)、布積み(正形の石を積上げる)。
石質:石灰石かチャート(地層の幾重にも重なった硬い石)』
山本・西内・田所・片岡邸の敷地にまたがる石垣がある。
石質は石灰石。⑧の北岡邸の石質はチャートである。
上田智資邸~屋根
建築年代は明治20年で、有力な紙問屋であった。
二階建ての主屋と平屋建の客殿で、並んで接し一つの
町屋を形成している。間口は10間にも及ぶ。
主家の屋根は下屋を持つ切妻形式の平入りで、屋根材は
浅瓦となっている。客殿は屋根が下屋を持つ寄棟形式の
平入りの浅瓦葺となっている。間口は6軒。間仕切りの
小壁には凝った欅の一木彫りの欄間がある。
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