みちのくレースのおたのしみ

岩手競馬にまつわるあれこれ。とか。

今週のひと言

2004年09月20日 | 岩手競馬
ダービーグランプリが終わり、テシオ杯も終わってひと息ついたところです。なんかまたしてもネタがたまり気味ですが、まとまったものから順番に書こうと思います。
今回のネタは「今週のひと言」と題して、この3日間のメインレースで聞くことの出来たお話を。

『あきらめなくてほんとうに良かった』・・・土曜メインを勝ったエメラルスターの馬主・関口さん
 芝なら堅実という印象が強いエメラルスターなんですが、実はこの八幡平特別の優勝が、ちょうど3年ぶりの勝利と知って驚きました。そう思って成績をよく見ると、確かに2着は多いんですが、1着は2001年9月24日のウイナーC以来。
 「爪が悪くて成績が上がらない時期が続いていた。もうあきらめようと何度も思ったけれど、厩務員さんが“まだ勝てる馬だからあきらめないで”と言ってくれるものだから走らせ続けてきた。あきらめなくてほんとうに良かった」と、話していただいたのは馬主の関口さん。これだけ馬主さんや厩務員さんが、達成感や喜びをわき上がらせるような勝利は、なかなかないですね。

『この手応えなら全部交わせると思った』・・・ジュニアGPを勝った関本淳騎手
 先頭集団の激しい順位の変動に誰もが気を取られていた時、後方で虎視眈々とチャンスをうかがっていた馬がいました。ウインクプレアと関本淳騎手。直線のあっと驚く、そしてため息がでるような見事な差し切り劇は、そのほんの少し後の瞬間の出来事でした。
 「“勝つか大負けするか。でも一発狙える馬だから”と言われてたんだよ。良い脚を持っている。前走は前に行きすぎて負けた。だから“中団~後方で待機”という作戦はすぐまとまった。一発があるという言葉を信じるだけだったけど、直線に向いた時の手応えで“これなら全部(順位が)替わる”と思ったね。直線は他の馬が止まって見えたよ」
 結果が出てしまえば、芝なら差し脚の破壊力があり、中央500万級でも好勝負している力、そして意外性のあるシルクジャスティス産駒と、こういう劇走があってもなんらおかしくない馬だったんですが、これほどの結果を叩き出せるとは。
 余談ですが、ジュニアGPのパドック解説を私がやらせて頂きまして、ウインクプレアに対しては「遠征疲れはなさそうだが、いつもよりイレ込んでいるのが気がかり」とコメントしました。実際、担当厩務員(佐々木満元騎手)さんも「いつもと違う」ととまどっていたそうなんですが、それも全く杞憂という結果。ホント、2歳戦というのは難しいですね・・・。

『抑えていけば2着や3着はあったけど、それじゃ来た意味ないもんね』・・・トーセンブライトに騎乗した小牧太騎手

 久々の盛岡登場となった小牧太騎手。前回は「園田の」でしたが、今回は「JRAの」という変化がありました。敗因を聞く形になって最初は口が堅そうだったのですが、話し始めると以前のままの小牧騎手でした。

 逃げたものの5着に敗れたトーセンブライトについて、「こうもぴったり目標にされたら、さすがにつらいわね。相手の力も一枚二枚上手やった。でも、抑えて行ったら2着や3着はあったかもしれんけど、それじゃ来た意味ないもんね。勝ちにいかんとね」と話してくれた小牧騎手。私も同感。馬券の本線がトーセン-パーソナルでしたから悔しいのは確かですが、勝つチャンスを狙っていった乗り方に不満はありません。
 ダービーグランプリでは、JRAの5頭・5人の騎手がみな“自分にも勝機がある”と考えていた節があります。いずれも力の差は少ないと考えていたのでしょうが、勝ったパーソナルラッシュの強さが人の想像を上回っていた、ということでしょうね。

 最後に菅原勲騎手情報。テシオ杯のグッズを提供して頂くためにお会いしましたが、復帰の時期については“できれば1ヶ月くらいで”という希望を持たれているそうです。
 それから、昨年の落馬事故以来1年近く現場を遠ざかっている菅原雅文騎手ですが、もしかしたら今シーズン中にも、レースに騎乗する姿が見られるかもしれません。