アドラー心理学に基づく勇気づけの研修(外部研修も)とカウンセリング、コンサルティングを行っています。
アドラー心理学による勇気づけ一筋40年 「勇気の伝道師」   ヒューマン・ギルド岩井俊憲の公式ブログ



おはようございます。アドラー心理学に基づく勇気づけの研修(外部研修も)とカウンセリングを行う ヒューマン・ギルド の岩井俊憲です。

この時期だからこそのお勧めの本の紹介です。

『孤独のチカラ』 (齋藤 孝、新潮文庫、539円)

私の孤独の時期を思い出させてくれ、孤独がいかに自分を育ててくれたかを教えてくれた本です。

同じように孤独を経験した人は、私と同じ思いに至ることでしょう。

本を書きまくり、メディアへの露出率が高い齋藤 孝先生がこう書いています。

「私にとって、受験に失敗した18から明治大学に職を得る32までの10数年間は、ずぶずぶの孤独であった」

「『宇宙の片隅で私だけが取り残されている』という殺伐とした気持ちに」なって、特に十代の時は、あらゆる所属から離れてタイムロスと感じた齋藤 孝先生。

ところが、その孤独の期間に自分を過分に不幸だと思いこむ力があること、その孤独感を莫大なエネルギーに変換できることを知ったのです。

孤独を恐れず、むしろ積極的に孤独を作り出し、そこに充実感を持つ「単独者」という強みに目覚めて書き尽くしたのがこの本です。

孤独の技法としての(1)内観する、(2)教養という反射鏡を磨く、(3)「日記」を書くを、孤独を乗り越えるための3つの手法としての(1)手先のことに集中する、(2)翻訳・英語本にトライ、(3)マニアな読書を紹介しています。

愛を失ったときの引きずる思いについてこんなことを書いています。

「ストーカーのように執着する引きずり方は、むしろ愛の孤独に耐えられない人たちがすることだと思っている。相手を愛し過ぎてしまったゆえにストレスになるわけではなく、孤独をいうものに耐えられず、自分がひとりになれないから追ってしまうのだ」

そして、その後にこう書いています。

「愛の孤独こそ人間の豊かさをじっくり味わう時間である」

この文章を読むと、齋藤先生の長い孤独体験とその時期に培った膨大な読書体験が熟成期間を経てこの本で結晶化されたとみなして間違いなさそうです。

自分自身の孤独体験だけでなく、1年間、予備校にも通わず模擬試験も受けず、在宅浪人を貫いた我が子「タクロウ」が今日の生活を営んでいるのも、あの1年間の孤独体験の成果だと改めて我が子を見直し、同時に「タクロウ」を信頼して支え続けたカミさんへの感謝の念を強める契機になった本でもあります。

このコロナ禍の時期に思いもかけず孤独に陥ってしまいがちな人でも、孤立しているのではなく「単独者」として生きることができる、そこに多くの可能性があると、自分自身を勇気づけできる本としてお勧めします。


<お知らせ>5月14日(金) 14時00分~15時30分開催の ハリウッド大学院大学 特別公開講座 のWebsiteが立ち上がって、こちらからも申し込みができるようになっています。

https://mba.hollywood.ac.jp/archives/2008

演題:ピンチをチャンスに変える 経営者を育てるアドラーの経営心理学
講師:岩井俊憲

【会場】ハリウッド大学院大学 5階ハリウッドホール
【参加費】1,000円(学生の奨学金として活用させていただきます。)
【主催】学校法人メイ・ウシヤマ学園 (ハリウッド大学院大学)
【後援】致知出版社・ビューティビジネス学会・ハリウッドサービスビジネス研究所・トータルビューティ協会
【お申込み・お問合せ】事務局 黒野・木村
email koukaikouza@hollywood.ac.jp

人気ブログランキングへ

(クリックして勇気づけを)

<お目休めコーナー>4月の花(15)



コメント ( 0 ) | Trackback ( )