アドラー心理学に基づく勇気づけの研修(外部研修も)とカウンセリング、コンサルティングを行っています。
アドラー心理学による勇気づけ一筋40年 「勇気の伝道師」   ヒューマン・ギルド岩井俊憲の公式ブログ



おはようございます。アドラー心理学に基づく勇気づけの研修(外部研修も)とカウンセリングを行う ヒューマン・ギルド の岩井俊憲です。

本日、12月6日(水)は6:00の点滴から始まり、その後のカテーテルを入れた処置のため9:00~16:00ごろまで半日以上寝たきりの予定。

30年来の高血圧の根本原因にを処置するわけですが、多動の私としては一番つらいところです。

24時間血圧計を体に装着しながら前日は、21:00には眠ってしまったため、早くから目が覚めています。

昨朝は病室から残月が目立ちました。


(12月5日撮影)


(12月5日カミさんが撮影)


ところで、入院中の病室に『生きるために大切なこと』(A.アドラー著、桜田 直美訳、方丈社、1,400円+税)を持ち込んで読み終えました。

生きるために大切なこと
Alfred Adler,桜田 直美
方丈社

この本は、A.アドラーの”The Scienc of Living”の訳本で、アルテからは岸見一郎さんの訳で『個人心理学講義』(1,800+税)として出ています。

結論からすれば、『個人心理学講義』よりずっと平易で、まだ読んでいないとしたら『生きるために大切なこと』の方をお勧めします。

アドラー自身が書いた本としては、今日のアドラー心理学の源流を学ぶ上で一番体系的な本だと言ってもいいでしょう。

私自身もマーカーで一杯になり、今後の講座を展開する上でずいぶん使える部分があります。

私が以前から岸見さんの訳で「どうかな?」と思っていたアドラーの原文("Understanding Life"または”The Scienc of Living”)の

Only people who are courageous, self-confident, and at home in the world can benefit from both the problems and the advantages of life. They are never afraid.

の"be at home in the world"がどう訳されているかに関心がありました。

岸見訳では、次のとおりです。

勇気があり、自信があり、リラックスしている人だけが、人生の有利な側面からだけでなく、困難からも益を受けることができる。
このような人は、決して恐れたりしない。

勇気、自信に続いてリラックスでは、確かに”be at home”にリラックスのニュアンスもありますが、文脈の点からどうかと思っていました。

『生きるために大切なこと』で訳者の桜田 直美さんは、こう訳しています。

勇気があり、自信があり、世界に自分の居場所がある人だけが、人生のいいことと悪いことの両方を生かすことができる。
彼らは決して恐れない。

その他の面でも、アドラーの伝えたいことをこの本で簡潔に読み取ることができる本になっています。

目次は、次のとおりです。

1章 生きることの科学
2章 劣等コンプレックスとはなにか
3章 優越コンプレックスとはなにか
4章 ライフスタイル
5章 幼少期の記憶からわかること
6章 態度と体の動きからわかること
7章 夢とその解釈
8章 問題を抱えた子供と教育
9章 社会に適応するということ
10章 共同体感覚、コモンセンス、劣等コンプレックス
11章 恋愛と結婚
12章 性とセックスの問題
13章 結論
解説 アドラーとその仕事について

ただ、「これはどうかな?」という部分もあります。

「アドラー心理学に造詣が深い」とされる作家・ジャーナリストのフィリップ・メレの「解説 アドラーとその仕事について」 がありますが、ライフタスクとライフスタイルを間違えたり ー 初心者でもわかる間違いです。この点は出版社の編集ご担当の方にお電話して指摘しました ー していて、この解説部分は読み飛ばすことをお勧めします。

他に誤植のいくつかも見つけてしまいました。
嫌味な読者ですね。

<お目休めコーナー>12月の花(5) 

人気ブログランキングへ 
(クリックして勇気づけを)



コメント ( 0 ) | Trackback ( )