アドラー心理学に基づく勇気づけの研修(外部研修も)とカウンセリング、コンサルティングを行っています。
アドラー心理学による勇気づけ一筋40年 「勇気の伝道師」   ヒューマン・ギルド岩井俊憲の公式ブログ



おはようございます。アドラー心理に基づく勇気づけの研修(外部研修も)とカウンセリングを行う ヒューマン・ギルド の岩井俊憲です。

昨日(1月18日)の9:00~16:30は、某企業の茨城県の研修センターでハイ・パフォーマーである19人の管理職(課長クラス)研修を行っていました。

研修の最後に近い部分ではグループ・ワークを行いましたが、時間内にきっちり終わると共に、完成度の高さによって彼らの(1)共感力の高さ、(2)協力的姿勢、(3)向上心の高さ、(4)責任感の強さが裏付けられました。

受講者一人ひとりからご感想をいただきしたが、職場だけでなく家庭でも生かせる内容であったことの指摘を数人から受けました。

さて、『内向型人間のすごい力 ー 靜かな人間が世界を変える』(スーザン・ケイン著、古草秀子訳、講談社+α文庫、840円+税)をテキストとした「内向型人間を勇気づける本」シリーズの5回目です。

内向型人間のすごい力
静かな人が世界を変える
(講談社+α文庫)
スーザン・ケイン著
古草 秀子訳
講談社

今回のテーマは「内向型/外向型は生まれつきか?」という問いに対する回答です。

子どもの感情や認知能力の発達に関する研究に人生を捧げてきた発達心理学者のジェローム・ケーガンは、生後4カ月の乳児500人を集め、45分間観察すれば、一人ひとりの赤ちゃんが将来内向的に育つか外向的に育つかを予測できると考え、実験に着手しました。

赤ちゃんにさまざまな未知の体験に対してそれぞれ次の分布の反応を示しました。

約20%・・・元気よく泣いて、手足をばたつかせた「高反応」のグループ
約40%・・・静かで落ち着いたままで、時々手足を動かすものの、さほど大きな動きがなかった「低反応」のグループ
約40%・・・「高反応」と「低反応」の中間

その後、それぞれのグループに属する赤ちゃんが2歳、4歳、7歳、11歳の時点で見知らぬ人や初めての体験の事柄に対する反応をテストされたところ、ケーガンの予測通りに成長しました。

20%の「高反応」だった赤ちゃんの多く・・・思慮深く慎重な性格に成長
「低反応」のグループだった赤ちゃん・・・大らかで自信家の性格に成長

ケーガンらの研究はどれも完璧ではないが、結果は一貫して、内向性・外向性が調和性や勤勉性など主要な特質と同じく、40%から50%は遺伝によるものだと『内向型人間のすごい力 ー 靜かな人間が世界を変える』の第4章にスーザン・ケインは書いています。

また、双生児を対象にした遺伝研究では、内向型となるか、外向型となるかは40%から50%は遺伝によるとしつつも、遺伝と環境の理論によれば、特定の性質を持つ人は、その性質を強化する人生体験を求める傾向があることも書かれています。

以上のことからケインは、内向型の属する高反応の子どもに勇気づけに満ちた書き方をしています。

〔彼らは〕安定した家庭環境できちんと育てられれば、低反応の子どもよりも感情的問題を抱えることが少なく、社会技能(ソーシャルスキル)にもすぐれる傾向があると、研究は示している。
共感する力が強く、思いやりがあり、協力的なのだ。

こう読んでいると、私が昨日「ハイ・パフォーマーの4つの特質」に書いた条件 ― (1)共感力の高さ、(2)協力的姿勢、(3)向上心の高さ、(4)責任感の強さ ― を内向型の人たちが備えていることになります。

いかがですか?
内向型のあなた、勇気づけられませんか。

<お目休めコーナー>1月の花(19

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