自宅からそれほど遠くない大宮(盆栽町)に「漫画会館」があります。漫画家、北澤楽天を記念した会館で、楽天が戦後住んでいた住居の跡が利用されています。かつて訪れたことがあります。
この映画はその北澤楽天の半生を描いたもので、本作品鑑賞後、この記念館の再訪を考えています。
昭和18年(1943年)、太平洋戦争が激化するなか北澤楽天(イッセイ尾形)は、国策として漫画を統制する組織「日本漫画奉公会」の会長に就任。
そんなある日、彼は内務省の検閲課に呼ばれ出頭します。検閲官、古賀(稲荷卓央)に促され、楽天は自らの過去を語り始めます。
明治32年(1899年)、福沢諭吉(モロ師岡)に見出され時事新報社に入社した楽天(若い頃の楽天を演じるのは橋爪遼)。従来の新聞絵の主流であったポンチ絵から、「漫画」という表現方法で風刺性の高い作品を読者に提供する希望をもっていた彼は諭吉に認められ、機関紙での作品掲載の場を与えられます。
直後、楽天は旅順陥落で湧く東京で偶然出会った宮武外骨(瓜生真之助)に感化され、風刺漫画雑誌の立ち上げを決意。雑誌の名は『東京パック』。
「時事漫画」や雑誌のヒットにより職業漫画家として頭角を現した彼は、いの(篠原ともえ)と結婚しました。
明治43年(1910年)、大逆事件が起こります。かつての親友が次々に社会主義運動に身を投じていた楽天は・・・。
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