シネマの森の迷走と探索

FBに投稿した映画作品紹介を整理し、再掲します。

☆は「満足度」(☆5個満点、★で補足)。

Yuki Saito監督「古都」(2016年、117分)

2023-12-11 23:40:44 | 日本・2010年~

川端康成による「古都」は中村登監督によって映画化されました(岩下志麻主演、1963年)。双子の千惠子と苗子の関係を描いたこの作品はそれ自体で完結していますが、Yuki Saito監督による本作品は、呉服店を継いだ佐田千重子とその家族、そして林業を営む双子の妹、中村苗子とその娘、結衣の、伝統を担う二組の親子の人生を描いた作品です。

舞台は京都とパリ。

呉服店を継いだ千惠子(松雪泰子)は夫、竜助(伊原剛志)との間に舞(橋本愛)というひとり娘がいます。舞は大学生。家を継ぐか、就職かで悩んでいます。その家の経営は傾いていて、竜助は自分の代で店を閉じようかと、案じています。進路で悩む舞は商事会社の入社面接を受け、内定をもらいますが、それは母親の千惠子が舞に内緒で人事に依頼した結果でした。それを知った舞は、内定辞退を申し出ます。舞は書道を習っていましたが、師匠から日本文化をフランスに紹介する企画でパリへの同行を誘われます。

他方、千惠子と双子の苗子(松雪が二役)の娘、結衣(成美璃子)は画家志望で、パリに留学中。しかし、画家としての道は厳しく、壁にぶつかっています。心配性の苗子はパリにやってきたものの、創作に行き詰まって泣き出す結衣。

師匠に同行してパリに来た舞、助手の仕事に関わりながら日本舞踊を披露します。舞はパリの街並みを見ながら安らかな気持ちでいました。結衣もまた、吹っ切れたように絵を描きはじめますが・・・。
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