シネマの森の迷走と探索

FBに投稿した映画作品紹介を整理し、再掲します。

☆は「満足度」(☆5個満点、★で補足)。

マキノ雅弘監督「色ごと師春団治」(1965年、89分)

2023-11-04 23:35:35 | 日本・1960年~


舞台は大正から昭和にかけての大坂、法善寺横丁界隈(二度行きました)。桂春団治の破天荒な半生が描かれています。幼ななじみの車夫、耐え続ける妻、腐れ縁の後家、彼の子を産む京都の娘が、不甲斐ない春団治を人情で包みます。

大阪ミナミの寄席「花月」で前座を勤める桂春団治(藤山寛美)。型破りの落語と独特の話術で人気を博します。

生来の女好きと酒好きがたたり、その日暮しの毎日。この春団治には、真打ち小文枝の十八番を横取りして前座で演ってしまう無軌道さがある反面、人情にもろく世話好きで、人力車夫・力松(長門裕之)や小料理屋の女中・おたま(南田洋子)の面倒をみています。

客の好みを知り、流行を巧みにとり入れた春団治の落語。人気は上々。しかし、女道楽は募る一方で、夫婦気どりのおたまから足が遠のいています。

とくに御ひいき筋、古着屋岩井辰の若後家・お千代(丘さとみ)を口説きおとし、春団治はお千代の家に入りびたりです。

そんなとき、京都の宿屋の娘おとき(富司純子)が身重の身体で春団治を訪れます。やがて、春子(藤山直子)という娘が生れます。

春団治の放蕩はいっこうにやみません。お千代と別れてくれと泣いて懇願するおときに愛想をつかし、一人家を出ていきます。

それから六年後、ある日、レコード会社との契約違反で差し押えを喰らいます。これを知ったおたまは何と・・・。その矢先、力松が危篤に・・・。
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