シネマの森の迷走と探索

FBに投稿した映画作品紹介を整理し、再掲します。

☆は「満足度」(☆5個満点、★で補足)。

リターシュ・バトラ監督「ベロニカとの記憶(The Sense of an Ending)」(イギリス、2017年、108分)☆☆☆★

2022-04-16 21:13:17 | イギリス
原作はジュリアン・バーンズによる小説『終わりの感覚』(2011年)。人は得てして、自身の人生を編集して記憶していることがあり、思わぬ誤解がそこに挟み込まれている、ということを描いています。

舞台はロンドン。

主人公は年金生活者のアンソニー・ウェブスター(ジム・ブロードベント)。中古のカメラ屋(ライカ)を趣味でもち、熟年離婚した元の妻とも時々会い、シングルマザーで出産が近い娘のケアをしながら、穏やかな時間を過ごしていました。

ある日、大学時代(約40年前)に交際していた女性・ベロニカ(シャーロット・ランプリング)の母親が亡くなったと通知があり、そこには遺贈として500ポンドと書きためていた日記を渡したい、としたためられていました。

遺品の日記はトニーの学生時代の親友のものらしいのです。しかし、遺産相続人の弁護士は、ベロニカが保有している日記を渡してくれない、とトニーに伝えます。

トニーは過去の記憶をたどり、謎をひも解いていこうとします。

ベロニカと再会したトニーは、若くして自殺した親友、初恋の秘密など、長く忘却していた青春時代の記憶たどりますが、記憶は曖昧で、そこには思いもよらない誤解が・・・。
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ニール・ジョーダン監督「マイケル・コリンズ(Michael Collins)」(英・米・アイルランド、1996年、133分)☆☆☆

2022-04-16 13:16:06 | アイルランド

主要な舞台はアイルランド・ダブリン。

700年もの間イギリスに支配されていたアイルランド。その独立を目指した闘士、マイケル・コリンズ(1890-1922)の半生を描いた作品です。

1916年、デ・ヴァレラ(アラン・リックマン)を指導者とするアイルランド革命軍は、イースター蜂起の中でイギリスと交戦しますが敗北。捕らえられた首謀者は処刑され、蜂起は失敗に終わります。逮捕された兵士のひとりマイケル・コリンズ(リーアム・ニーソン)は釈放され、その後、独立運動の担い手としてゲリラ活動にかかわります。

刑期を終えたコリンズは、親友のハリー・ボランド(エイダン・クイン)とともに、ゲリラ戦のリーダーとして頭角を現します。抵抗活動のなかで、怪我をしたコリンズは、後に結婚を約束することになったキティ(ジュリア・ロバーツ)と出会います。

ダブリン市警察のブロイ(スティーヴン・レイ)から内部情報を得て抵抗を続ける中、イギリスからソームズ(チャールズ・ダンス)が派遣され抵抗組織(IRA)への締め付けが強められます。

その後の内乱でIRA側に多くの犠牲が出ます。デ・ヴァレラに説得され、コリンズはイギリスとの交渉団に参加。イギリス=アイルランド条約が調印されます。

1922年、イギリス=アイルランド条約は激論の末、議会で批准されますが、条約の内容をめぐって反対派が離脱し・・・。
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