シネマの森の迷走と探索

FBに投稿した映画作品紹介を整理し、再掲します。

☆は「満足度」(☆5個満点、★で補足)。

ジョン・フォード監督「モガンボ」(アメリカ、1953年、104分)☆☆☆☆

2022-04-01 22:46:56 | アメリカ・1950年~


「モガンボ」はスワヒリ語で「愛」という意味です。

アフリカの奥地を舞台に、猛獣の捕獲を生業とする探検家とNYからやってきたショーガール、そして動物学者夫妻が織りなす人間模様を描いた作品です。

野獣を捕え動物園やサーカスに売り捌く仕事に従事しているヴィクター・マースウェル(クラーク・ゲーブル)のもとに、NYからエロイズ・ケリイ(エバ・ガードナー)が訪れました。ショーガールの彼女は、知り合いのマハラジャの探検隊に参加する目的だったのですが、彼は国の騒動ですでに帰国。

翌週の便船で帰国せざるをえなかった彼女ですがその間、ヴィクと交流を深めます。翌週、エロイズと入れ違いに、英国の生物学者ドナルド・ノードリイが若く美しい妻リンダ(グレイス・ケリー)を連れて到着。

ノードリイはゴリラの生態の撮影を希望しますが、ヴィクはゴリラに接触するむつかしさを知っているので協力を断わります。そうこうするうち、便船が途中で故障したという理由で、エロイズがボートで戻ってきます。

このあたりから奔放な性格のエロイズとリンダとの間に、ヴィクをめぐる葛藤が生じ、小さな諍いがおこります。

ある日、子どものゴリラをもとめるサーカスからの手紙がヴィクに届き、彼はノードリイ夫妻の道案内をかってでます。一行にはエロイズが加わるのですが・・・。
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ウベルト・パゾリーニ監督「おみおくりの作法(Still Life)」(英・伊、2013年、91分)☆☆☆★

2022-04-01 10:45:44 | イギリス


舞台はロンドンの南部、ケニントン地区。

公務員で44歳のジョン・メイ(エディ・マーサン)が担当する仕事は、孤独死した人を見つけ出すこと、彼らの葬儀を執り行うことです。
几帳面な彼は孤独死した人の家族、身よりを捜し、連絡し、その人のために葬礼を行い、式での音楽の選曲をし、弔辞まで書きます。

ある日の朝、ビリー・ストークという名のアルコール中毒患者の遺体が、彼の真向いのアパートで発見されました。自分の住居の間近で、その人が知らぬままに孤独死したという事実に衝撃を受けます。さらに、あろうことか、その日の午後、彼は解雇を言い渡されます。仕事ぶりがトロイという理不尽な理由で、です。

最後の案件となってしまったビリーのために、ジョン・メイはこれまで以上に精力的に活動します。ビリーの部屋に遺されていた古いアルバムに笑顔の少女の写真を見つけた彼は、ビリーの人生のピースを嵌めていきます。

出会った人々と触れ合ううち、ジョン・メイに変化が出てきます。決まりきった日常から解放されたジョンは、いつもと違う食生活を試み、知り合ったビリーの娘ケリー(ジョアンヌ・フロガット)とカフェでお茶を飲みます。

まもなくビリーの葬儀が行われることになったある日、哀しい事件が・・・。
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