バルザックの同名小説(1862年)の映画化です。
パンを盗んだことを咎められ、19年間もの間、監獄生活を送ったジャン・ヴァルジャン(ジャン・ギャバン)の生涯を描いた作品です。
釈放されたものの仕事が無いジャンは、泊めてもらった教会で銀の食器を盗みます。すぐに逮捕されますが、ミリエル司教(フェルナン・ルドゥー)は咎めるどころか、それは譲ったものとジャンをかばいます。
ジャンは改心し工場経営者になり、善行を尽くし、市長に推薦されます。警部のジャベール(ベルナール・ブリエ)は、ジャンをかつての罪人と気づき、尾行します。
貧しい女性ファンテーヌ(ダニエル・ドロルム)は娘コゼットをかかえながら、ジャンの工場で働いていましたが、言いがかりをつけられ首になります。ファンテーヌは極貧のなかで、病にかかり亡くなります。バルジャンは責任を感じ、娘のコゼットを貰い受け育てます。
時は経過して成長したコゼット(マーティン・ハーヴェット)。革命運動家のマリユスに恋心をよせます。革命に参加したマリユスは、大怪我を負います。ジャンはマリユスを助けます。ふたりの運命は? そしてジャンは?
「レ・ミゼラブル」の映画化はかなりあり、近年ではラジ・リ監督のミュージカル作品(2017年)が話題になりました。原作に最も忠実なのは、上記に紹介したシャノワ監督版です。