ヒッチコック作品には、普通に暮らしている人が事件に巻き込まれていくタイプの物語があります。この作品は初期のこのタイプの典型です。
女優クリスティンが夫のガイ(ジョージ・カーゾン)に殺されます。死体を発見したクリスティンの知人・ロバートに疑いがかかり、公判にかかります。凶器のレインコートのヒモがロバートのものだったことが致命的でした。
無実を主張するロバートは、公判中に逃亡。警察署長の娘・エリカ(ノーバ・ビルムーム)に事情を話し、一緒にレインコートの行方を追います。エリカも事件に巻き込まれていきます。
事件の真相究明、場所の移動、サスペンスと密着したユーモア、華麗なカメラワークなど、ヒッチコックタッチが随所に。