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Re 北メール アイヌ遺骨研究の「これから」=平田剛士さん(フリーランス記者) /北海道

2017-01-18 | アイヌ民族関連
毎日新聞2017年1月17日 地方版 北海道
 日本人類学会と日本考古学協会が、北海道アイヌ協会とともに先月末、「これからのアイヌ人骨・副葬品に係る調査研究の在り方に関するラウンドテーブル報告書(案)」を作成し、公表した。
 最初の章にこうある。
 「国内の12大学や博物館などの施設にアイヌの遺骨が収蔵保管されている」「適切とは言えない取り扱いが少なからず見られた」「遺骨を収集する調査自体が、アイヌ独自の世界観や宗教観を十分に配慮したものではなかったことを正しく理解すべきである」
 「遺骨へのアクセス権」を明記した「先住民族の権利に関する国連宣言」の採択から10年。遅きに失した感は否めない。
 とはいえ、人類学会・考古学協会の現在の指導者たちが師匠にもつながる先達の過ちを、初めて直視しようとしていることは評価できる。
 さて問題は、タイトルにある「これから」にどうつなげるつもりなのか、である。
 過去の過ちをただ認めるだけでは、被害者の許しは得られないと思う。加害者側は謝罪を尽くし、賠償や原状復元に努め、それを社会に受け入れてもらって初めて、再出発点に戻れるのではないか。
 でも文書は、そのプロセスの記述を欠いたまま、研究再開への道筋だけを述べている。両学会は、報告書共著者である道アイヌ協会の寛容さに甘えすぎかもしれない。
 報告書(案)に対し、道アイヌ協会はホームページで意見を募集している。締め切りは18日だ。
http://mainichi.jp/articles/20170117/ddl/k01/070/187000c

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