先住民族関連ニュース

先住民族関連のニュース

日本遺産2年目

2019-04-24 | アイヌ民族関連
北海道新聞 04/23 17:00
 「シマフクロウはアイヌ語でコタンコロカムイと言って偉い神様なんだよ」
 上川管内上川町の観光施設「北の森ガーデン」で民芸品店を営む伊沢修一さん(71)が、東京から訪れた少年に優しく教える。
 昨年5月に認定された日本遺産の事業として、上川・十勝管内の12市町でつくる協議会が中学生向けに作る漫画教材の一場面だ。3人の中学生が上川地域のアイヌ文化と大雪山系の自然に触れ、関心を深めてゆく物語で5月末にも7千部発行する。
 監修した旭川の川村カ子(ネ)トアイヌ記念館の川村久恵副館長(47)は最終章のせりふにこだわり、「アイヌの人たちはユニークな文化と優しさを持っています。あなたの身近にも暮らしていますよ」と加えた。「文化は過去のものではない。観光に生かすなら、日々の生活を成り立たせる仕組みを考えてほしい」という思いからだ。
 日本遺産の取り組みは2年目に入る。協議会の事務局を小人数で切り盛りする上川町の担当者は「チセ(家)で子供向けの体験キャンプを開きたい」と構想を練る。
 北の森ガーデンにあるササぶきのチセは、「小さい頃から造り方を教え込まれた」という伊沢さんら上川アイヌ協会の人たちが3年前に建てた。防虫のため毎日まきをたき、室内をいぶす作業を絶やさずにきたこのチセは、キャンプ会場にふさわしい。
 文化はたゆまぬ営みの蓄積。「日本遺産は応援する。都合のいいときだけアイヌの名を使うのはだめだけど」。伊沢さんは木彫の手を休めずに話した。(佐藤 洋樹)
※「コタンコロカムイ」のロは小さい字
https://www.hokkaido-np.co.jp/article/299154
この記事についてブログを書く
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 妖精、ハト“冬眠”からお目覚... | トップ | 「アイヌ民族いない」とツイ... »
最新の画像もっと見る

アイヌ民族関連」カテゴリの最新記事