くじら図書館 いつかの読書日記

本の中 ふしぎな世界待っている

「殺意の対談」藤崎翔

2017-12-18 21:10:37 | ミステリ・サスペンス・ホラー
 とあるエンタメ系雑誌で、女優の井出夏希と作家の山中怜子が対談をしています。
 山中原作の映画で、主役を演じたのが夏希だったのです。
 お互いに不満をもちながら、表面上は和やかに話し続ける二人。しかし、彼女たちにはそれぞれに殺人の過去があったのでした……。

 となると、なんだかありがちっぽいのですが、その後のサッカー選手の対談や男女三人組ユニットバンド、ホームドラマの出演者たちの鼎談と続き、やがてそれぞれが響き合い破滅的な結末へ……という展開に驚きました。
 インタビュアーが同じ人だとは気づいていたのですが。
 根っからの残虐趣味のある女性の存在が、全体的なアクセントになっていると思います。
 わたしは対談を読むのが好きなので、あまり読みにくくはなかったです。
 
 あとは「〆切本2」を流し読み。
 ドストエフスキーや白秋、深沢七郎、松本清張、赤塚不二夫、三浦しをんなどなど、すごいラインナップです。
 野坂昭如失踪事件とか高橋留美子のエッセイまんがとかいろいろあるのですが、わたしが最も心引かれたのは向田邦子です。
 眠くてたまらない、という話。
 お風呂や洗面所でつい眠ってしまう。
 会議でうとうとして、違う局で描いているドラマについて話してしまう。 
 向田さんのテンポのよい語りが、やっぱり好きだなと思いました

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