震災から三年。
堀米薫さんの新刊は、今日にぴったりの一冊です。「思い出をレスキューせよ!」(くもん出版)。
「『記憶をつなぐ』被災地の紙本・書籍保存修復士」というサブタイトル。大船渡に住む製本家金野聡子さんの活動を紹介しています。堀米さんは角田からバスで取材に通われたとか。
わたしの祖母も岩手県出身で旧姓は金野です。でも、よく見ると読み仮名が違っていました。聡子さんは「きんの」とお読みするそうです。
聡子さんはロンドンで紙本修復を学びました。地元の和紙を使って修復をなさるのだとか。道具箱の中身も公開されていましたが、メスとかデンタルピックとかご自身で削られた骨へらとか、すごいの一言。わたしも図書室の本を修繕してはいますが、なかなか思うようにはいきません。そうそう、背表紙は傷みやすいんです。
聡子さんは本の修復や布張りの本づくりを教えていたのですが、震災で泥まみれになってしまった写真を見てなんとかしたいと思われます。写真の汚れを落とす方法。乾かす工夫。持ち主を探して返却。
想像する以上に難しいはずです。この地域の返却率は九十パーセントを超える。よその地域では、まだ持ち主の分からない写真が多いのではないでしょうか。
しかも、アルバムをデザインしたり、裏面のメモが見えるような展示をしたり、ただ写真を洗浄するだけにとどまらない活動が素晴らしい。
本を通して未来に続いていく。聡子さんが「ゴールのないバトルリレー」と語られるのが印象的でした。堀米さんの「命のリレー」とつながる言葉ですよね。
堀米薫さんの新刊は、今日にぴったりの一冊です。「思い出をレスキューせよ!」(くもん出版)。
「『記憶をつなぐ』被災地の紙本・書籍保存修復士」というサブタイトル。大船渡に住む製本家金野聡子さんの活動を紹介しています。堀米さんは角田からバスで取材に通われたとか。
わたしの祖母も岩手県出身で旧姓は金野です。でも、よく見ると読み仮名が違っていました。聡子さんは「きんの」とお読みするそうです。
聡子さんはロンドンで紙本修復を学びました。地元の和紙を使って修復をなさるのだとか。道具箱の中身も公開されていましたが、メスとかデンタルピックとかご自身で削られた骨へらとか、すごいの一言。わたしも図書室の本を修繕してはいますが、なかなか思うようにはいきません。そうそう、背表紙は傷みやすいんです。
聡子さんは本の修復や布張りの本づくりを教えていたのですが、震災で泥まみれになってしまった写真を見てなんとかしたいと思われます。写真の汚れを落とす方法。乾かす工夫。持ち主を探して返却。
想像する以上に難しいはずです。この地域の返却率は九十パーセントを超える。よその地域では、まだ持ち主の分からない写真が多いのではないでしょうか。
しかも、アルバムをデザインしたり、裏面のメモが見えるような展示をしたり、ただ写真を洗浄するだけにとどまらない活動が素晴らしい。
本を通して未来に続いていく。聡子さんが「ゴールのないバトルリレー」と語られるのが印象的でした。堀米さんの「命のリレー」とつながる言葉ですよね。
私も同書を読みましたが、陸前高田市ではなく”大船渡市”でしたよ。
堀米さんのブログを読んでいるのですが、この取材で気仙沼と陸前高田を通ってバスで行ったと書いてありました。大船渡はその向こうですね。思い込みは怖い……。
訂正しておきます。ご指摘ありがとうございました。