くじら図書館 いつかの読書日記

本の中 ふしぎな世界待っている

「謎解き広報課」天祢涼

2015-09-16 05:37:07 | ミステリ・サスペンス・ホラー
 長年PTA広報に関わってきたので、仕事のあれこれがよくわかります。毎月締切に向けて構成を練り、「町を愛してもらうために」頑張る主人公の奮闘ぶり、楽しく読みました。
 天祢涼「謎解き広報課」(幻冬舎)。
 とある理由のために、L県の町役場に就職した結子。ところが、その「理由」が無効になってしまい、夢も希望もないまま赴任します。
 3月に退職するつもりで、無難に過ごそうと思っていたのに、なぜか町の広報紙を一人で担当することになってしまい……。
「エスパーですか?」なんていって、結子の原稿に朱を入れる上司の伊達が実はスーパー広報マンで、彼の叱咤激励、町民の皆さんの暖かさでぐんぐん成長していくのがおもしろいんです。
 そして、トラブルのもとになる謎を推理するものの、結子としてはさらにピンチななってしまうことも。
 
 ところで、今回の舞台は東北。さらに、有名な広報マンとして岩手県藤沢町の方が紹介されています。藤沢の野焼き祭りにインスパイアされた祭りも開催されています。
 藤沢、割と近いのですが、そういうお祭りがあることを知りませんでした……。県が違うからですかね。
 早速パソコンで検索してみると、広報もバックナンバーが見られるようになっているとか。わたしのでは開けなかったため、そのまま一関市の広報を見てみました。
 そしたら、わたしも何度かいただいたことのある「I-style」が載っているではありませんか! えーっ、これが市の広報紙だったとは!(タウン誌だと思っていました)
 藤沢町は、合併で現在一関市になっております。そういえば、あとがきで取材協力に一関の方が挙げられていましたね。彼がスーパー広報マンのお一人なのでしょう。
  編集者の力で紙面は変わる。以前、PTA広報を町の広報課の方が(保護者だった)作ってくださったことがあったのですが、非常に垢抜けたんですよ。レイナウトからして違う。
 
 結子がやる気を取り戻し、この町を愛しはじめていく姿がよかった。
 どぶろく好きじゃないんですが、この饅頭食べてみたいです。
 天祢さんは一関まで取材にいらしたんですかね。

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