くじら図書館 いつかの読書日記

本の中 ふしぎな世界待っている

「モモンガの件はおまかせを」似鳥鶏

2017-05-13 20:15:47 | ミステリ・サスペンス・ホラー
 今回、促販ペーパーが作られたという話をツイッターで知り、ちょっと遠めの店まで買いに走ったのですが……。ペーパーはおろか、文庫自体売っていなくて泣きそうでした。(近くの店で売っていましたが)
 「モモンガの件はおまかせを」(文春文庫)。ずっと待ちわびていたので、嬉しい。桃くんも鴇先生も七森さんも服部くんも、元気そうで何よりです。
 今回は短編連作。
 バーベキュー用の買い物のあと道に迷った桃くんは、柴犬を連れた男に不審なものを感じます。
 犬を連れていると、警戒感が薄れてしまうという話、結構ショックでした……。自分が犬好きなだけに……。
 また、誘拐されたスコティッシュフォールドが戻ってくる「密室のニャー」。耳の折れ具合によって三段階に分かれるというのも、それは繁殖のために影響が出ているせいだというのも。(七森さんが「スコサン」というのはなんか可愛い)
 さらには悪質ペットショップや引き取り業者の問題も浮き彫りになります。
 相変わらず服部くんがものすごくて、桃くんの困惑を録画するためにビデオを手放さないとか、世界の変態に関するニュースに精通しているとか、お屋敷に住んでいるとか、そこには動物がいっぱいいるとか、以前動物プロダクションにいた千恵さんも元気とか、おもしろかった。
 鴇先生の家庭環境も、びっくり。あの推理力はそのためなんですね。
 もう、早く次のお話が読みたいです。