くじら図書館 いつかの読書日記

本の中 ふしぎな世界待っている

「明るい夜に出かけて」佐藤多佳子

2016-12-25 19:14:10 | 文芸・エンターテイメント
 なんか、ポップカルチャーっていうの? そういうの好きな人におすすめしたい。佐藤多佳子「明るい夜に出かけて」(新潮社)。わたしのイメージでは、クドカン好きな人とか。違うかな。
 「俺」(富山一志)は、ネットでコンプレックスにつながることを暴露されて大学を休学し、友人永川のおじさんのアパートで一人暮らしを始めます。
 彼はコンビニの深夜バイトをしており、そこに現れた妙な女子高生佐古田が、自分の好きなラジオ番組のノベルティグッズを持っていることに驚きます。とにかくめったにもらえない。パーソナリティの心をつかんだ投稿に与えられる缶バッジ。しかも、2つ。
 もしかして、ラジオネーム「虹色ギャランドゥ?」と、思わず呼びかけてしまい、以来親しくなっていく。
 バイト仲間で「歌い手」の鹿沢も加わり、4人でいろいろと話したりネットで何かやったり。
 彼らの心をつかんでいるのは、「アルコ&ピースのオールナイトニッポン」。
 とにかく、この番組が好きなんだなあ、と思わされる一冊。佐藤さん、年齢を考えると非常に若者向けの内容かと思うのですが。なんかリスナーの心理とか。
 でも、わたしが中学生のころからラジオに投稿する同級生はいたかー。現在も通勤時はラジオを聴いていますが、常連さんは覚えますよね。
 わたしには未知のことがたくさんありました。コンビニの仕事も、見方がかわりそうです。