くじら図書館 いつかの読書日記

本の中 ふしぎな世界待っている

「『ファミマ入店音』の正式なタイトルは『大盛況』に決まりました」

2016-09-14 20:49:16 | 総記・図書館学
 この本のカバーには「オトナ読書感想文全国コンクール」の自作シールが印刷されています。
 著者の西村まさゆきさんが、「読書感想文の課題図書シールは、なぜ鼻に棒を突っ込んでるのか」のテーマで作成したものなのです。
 もちろんこれは牧羊神が笛を吹いているのです。
 でも、鼻っぽいと言われればそう見える、かなあ……。
 西村さんは全身タイツに棒を持って扮装。それを加工して作ったのだそうです。
 さらには、このレリーフの作者を訪ねて群馬県へ。桑原巨守氏の作品なのだそうです。渋川に彼の彫刻美術館があるんだって。あー、渋川、この夏行ったけどそこは気づかずに来ちゃいましたよ。
 ちなみに、「『ファミマ入店音』の正式なタイトルは『大盛況』に決まりました」(笠倉出版社)というのは、西村さんが気になる事象を勝手に調べて、ネットの情報発信ペーパーに連載したもののようです。
 この入店音作曲者・稲田康さんを探して取材したところ、教会のチャイムをイメージして作ったとか。正式なタイトルを決めてみてはどうかと提案した西村さんに、後日稲田さんが応えたのか、
「メロディーチャイムNo.1 ニ長調 作品17『大盛況』」
 という名称。
 これを読んで以来、わたしもあのチャイムを聞くと、「大盛況……」と反応してしまいます。

 中でもおもしろいのは、「国語辞典のゴリラがだんだんやさしくなる」。
 どういうことかって? 明治時代の辞書「ことばの泉」では「身のたけ七尺にも達し、面部黒く、腕力強く、性質、猛悪なり」と書いてあったのだそうです。
今は大分表現が変わってきているのだとか。「性質は穏やか」という辞書もあるとか。勉強になるなあ。
 さらには辞書の説明をもとにコロッケを作ったり、紀伊國屋書店のブックカバーをハロウィンの仮装として手作りしたり。
 本気で挑戦する西村さんを応援したくなります。わたしもベランダでキャンプをしたいなあ!