くじら図書館 いつかの読書日記

本の中 ふしぎな世界待っている

「胸の振子」「国境の南」「濤の彼方」風野真知雄

2013-11-15 05:22:29 | 時代小説
 三冊一気に読みました。
 あー、でも、このラストはわたしには納得できないなあ。出帆のあたりで終わってよかったのに。
 予想通り浜路が差し向けられます。彦馬の長屋の近いで居酒屋を始める。同心の原田はすっかりその店が気に入り、仲間たちもやってくるように。さらに雅江の面影を見た鳥居も入り浸ります。しかし、織江には彼女の得意技がわからない。
 そんなとき、頼みの綱の雁二郎は、シーボルトと会うために長崎に向かうことに。
 いやはや、雁二郎が癌だと診断されたときにはショックでしたが。
 まあ、彼らしい顛末ですよね。
 さらに、織江を手中に入れようと、鳥居は将軍に提案。腕利きの「四天王」が追ってくるこてになります。もちろん、川村は織江を諦めてはいませんから、彼女と仲がよかったお蝶を偵察によこします。
 織江と敵方との最後の戦いが、近づいてきますが……。
 三冊分なのに、まとめすぎでしょうか?
 でも、船上での戦いは読み応えたっぷりです。
 十冊、充分に楽しませていただきました。でもさぁ、「猫の股舐め」を嬉々として披露するのは、それまで雁二郎の芸を否定してきた彦馬の性格と合致しないように思うのですよ。
 続編読もうと思って「蛇之巻」も借りたんですが、それはまた次の機会にしようと思いました。