くじら図書館 いつかの読書日記

本の中 ふしぎな世界待っている

「あさのあつこのマンガ大好き!」 その1

2012-01-31 21:22:40 | 書評・ブックガイド
この本を読んで、いちばんの感想は、「あさのさん、もうお孫さんがいるんだ~」。その次は、「あさのさんと柏葉さんて同じくらいの年なのね」でした。
まあ、それはさておき。
先日、女性週刊誌で、あさのさんと三浦しをんさんが「大人読み」できるまんがについて対談するっていうから意気込んで立ち読みしたんですが、うーん、なんか懐かしい作品を並べているなという感じがしました。
この本も、コンセプトとしては同じなんですけどね。「あさのあつこのマンガ大好き!」(東京書籍)。
多分、原稿を書いたというよりはインタビューものだと思うんですが。かなり話し言葉だし。巻末に年表がついていて、あの地震のときには東京のホテルにいたとか。(でも、そんなときなのに、「東京書籍の編集者がインタビューに来たのにはあきれた」とのこと。)
校正間に合わなかったのかも、と思うような改行のミスも二カ所ありました。
仕方がないのかもしれないけれど、アニメと原作まんががごちゃごちゃに語られていることが、厳密な意味ではどうなのかと感じます。特に最終回が違うことなど言及されていました。
あさのさん自身が、自分の作品のメディアミックスにそれほど抵抗がないと語られているので、そのせいもあるんでしょうか。
古い作品ほど、同一視される傾向が強いように思います。「ひみつのアッコちゃん」の呪文なんてアニメだけだし。(あさのさんも「あつこ」だから思い入れが強いそうです)
わたしは、ちょうどあさのさん世代とお子さん方の世代の間なので、自分にとってどんぴしゃという作品は少なかった。読んでいるけど、好みではないものが取り上げられていた感じですね。
その筆頭は、「ホットロード」。ごめん、別マでこれだけ飛ばして読んでいた。全く興味ないです。このころなら、わたしの好みは多田かおるだなー。「ピンクの雪が降ったら」とかデボラさんとか……(タイトルなんだっけ?「きみの名はデボラ」?)。聖千晶もよかった。最近、「お祭りシリーズ」(苫子と峻平ちゃんですね)を読み返してしまいましたよ。
それから「ろくでなしBLUES」も嫌い。いや、不良ものだからという訳ではないですよ。それなりに読んではいるので(弟がそういうの好きなのです)。
この作品の嫌な点はふたつ。ヒロインが好きになれない(敵に捕まるような役立たずは許せん、と思いました)。序盤ギャグ調だったのが、人気とともにシリアスになっていくのが納得できない(ジャンプはいつもそうですけどね……「キン肉マン」までそうなったときには困惑しました)。もしわたしのイメージによる記憶違いだったらごめんなさい。
最後にあさのさん推奨マンガ36タイトルの紹介があるのですが、わたしと被るのは数作品(萩尾さんのと、「らんま1/2」「とりぱん」)くらいですね。うーむ、道理であさの作品との間になんだか隔たりがあると思った。
お好きなのは手塚治虫と吉田秋生だそうです。ただ、「BANANA FISH」がアッシュの死で幕を閉じるのが不満だそう。わたしはあれはあれでいいと思うんですが。アッシュの最期の表情、目に浮かびます。
吉田さんの作品、わたしは「吉祥天女」が好きだったんですが、それについてのコメントはなかったなー。「川よりも長くゆるやかに」や「櫻の園」はあるので、やはりあさのさんの空白期にあたるところが、わたしの思春期だったということでしょうか。(年表にはタイトルが記載されていますが)
こういう企画はおもしろいかも。感化されたらしく、わたしもまんがについて語ってみたくなりました。