くじら図書館 いつかの読書日記

本の中 ふしぎな世界待っている

2010年ベスト

2010-12-31 06:28:56 | 〈企画〉
もう2010年も終わりですね。年末、気ぜわしく過ごしています。
で、今年のベスト。
1「声出していこう」朝倉かずみ
2「つづきの図書館」柏葉幸子
3「デーモン聖典」樹なつみ
4「おふくろの夜回り」三浦哲郎
5「薔薇を拒む」近藤史恵
6「ロン先生の虫眼鏡」光瀬龍+加藤唯史
7「風にもまけず粗茶一服」松村栄子
8「高校生のためのメディアリテラシー」林直哉
9「ヨシアキは戦争で生まれ、戦争で死んだ」
10「あんじゅう」宮部みゆき
今年は児童書四十冊、一般百九十冊くらいですかね。
「声出していこう」は、各パートが最後の一文でつながっていき、本文が終わるとある少年の物語が浮き上がるシステムになっていて、実際には描かれないその部分にいたく心引かれたのですが、わたしのような読み方をするのは珍しいらしく、あちこち検索してみたのですが、少年を「犯人」と推定する人はいましたが、ほとんどは通り魔事件のごく近くにいながら脳天気に暮らす登場人物のあっけらかんとした生活がおもしろいという意見でした。そうだからこそ少年の「闇」が浮き上がると思うのですが、深読みしすぎなんでしょうか。
今年はいろいろありましたが、いちばんショックだったのは、三浦さんが亡くなったことですね。新聞記事を読むだけで苦しい。ちょこちょこと作品を読み返しています。
そして、樹なつみ作品に没頭したことも忘れられません。どの作品もドラマチックで素敵です。すばらしい。今「OZ」の中間部分が見つからず鋭意捜索中。五年ほど探し求めた「ロン先生」を、今年立て続けに見つけたことから、地道に探していきたいと思っています。
近藤さんの新作もどれもよかった。「エデン」も「あなたに贈る×」も「砂漠の悪魔」も。
いろいろと忙しいうえに自分の未熟さも感じさせられた一年でしたが、充実していました。
来ていただいた皆さん、ありがとうございます。引き続き2011年も、よろしくお願いします。