くじら図書館 いつかの読書日記

本の中 ふしぎな世界待っている

北森鴻

2010-01-27 05:35:34 | 〈企画〉
北森鴻が。
ショックです……。

自分の好きな作家が亡くなるのはとても辛いですね。先日の多島さんの失踪もそうだったけど、北森さんはまだ若いのに……。香奈里屋の工藤さんが香奈さんを助ける物語がいつか読めるものと思っていただけに、ショックが大きいです。
「メイン・ディッシュ」や「孔雀狂想曲」のようなコメディ、民俗学の豊富な知識を堪能する那智先生のシリーズ(狐目の男のエピソードが読みたかったっ!)、旗師冬狐堂、京都裏ミステリー案内等、いろいろな物語を紡いできた北森さん。
作中に出てくるお料理のおいしそうなこと。そして、真似して作ってみたいと思わされること、比類なしでした。
グルテンの天ぷらや根菜のスープ煮、アルコール度数の違うビール、桜飯、次から次に饗されるメニューと、品のいいミステリが大好きなのに……。
いちばん好きなのは、「香奈里屋」のシリーズだと思います。岩手で萬鉄五郎にまつわる謎を解いたこともありましたね。ハートウォーミングでありつつも、結構シビアな工藤さん。バーテンダーの彼との関わりもよくて、わたしも一緒に店にいて、ゆっくりと時間を過ごしているような。

「蜻蛉始末」のような本格的時代もの、「メビウス・レター」のトリッキーな展開、本当に引き出しの多い方で、新刊の発売が楽しみでした……。
まだ読んでいない作品が何点かあります。でも、もう有限なんだなあ。
すごくすごく残念です。ううう……。

※ ここまで何も見ないで書いたので、間違いがあったらすみません……。