京都の観光寺院は、ほとんど例外なく、年を重ねる毎にその有様が微妙に変化して行っている。
古い建造物を保護するためかと思えば、それだけでもないようである。
やはり、この町の文化物はできるだけ早く見学しておいた方がよい。
京都市ではないが、ここなら変わっていないのではないかと、南丹市美山に足を延ばした。
奇しくも、前々回に取り上げたばかりであるが、前々回は5年前のものである。
変わりようがないかと思っていた美山「かやぶきの里」も、やはり微妙に変化が起きている。
小さな休憩所が一箇所あるだけであった町の入口には、それなりの休憩所が2箇所、大きな駐車場ができ、「おぉ、変わったな!」と思わせられた。
里の中には、民家を利用した喫茶店や民芸店のようなものが、観光客を招き入れている。
幸いにも、まだその数は少ないので、大きな違和感を覚える事はない。
しかし、もしこのような店が増え続けると、里の良さも店の数に比例して失われていくのではないだろうか。
かやぶきの技術継承が難しい事や、萱そのものを調達するのもかなり難しくなった今日、早くも近代化された民家も見え始めた。