京の話題

12000年以上続いた「平安京」の文化・寺社仏閣・お祭り等を紹介します。

京の話題(平安京その488)京都のお寺で見られる・涅槃図(撮影もOK)

2013-02-25 00:04:32 | 京の話題

もうすぐ、三月です、京都は春になると、お寺で「涅槃図」のご開帳がいたる所で有ります。

涅槃図」を所蔵するお寺は一般的に、一年に一度ご開帳されます。三月になると各お寺で「涅槃図」の御開帳が有ります。身近で、参拝出来、また撮影も可能な「涅槃図」を紹介します。(ストロボは使用はNGです)

涅槃図とは、「釈尊」(お釈迦さま)が入滅した時の様子を描いたものです。「釈尊」が入滅されたことを「涅槃に入る」ということから、この絵を涅槃図といいます。

泉涌寺「涅槃図」毎年3月14~16日御開帳

Photo_8

涅槃図は「釈尊」の入滅という悲しみの中にも、仏教画としての荘厳さを保たなければなりません。さらには、命の終焉を描くと共に、教えの永劫性を表現することが求められます。このような、一見すると矛盾する課題を仏教の教えに沿って一枚の絵の中に凝縮させていったものが涅槃図です。

鹿王院「涅槃図」常時公開

Photo

千本釈迦堂(大報恩寺)「涅槃図」毎年3月22日御開帳

Photo

清凉寺「涅槃図」3月15日御開帳

Dsc01875

「釈尊」のお姿は、前記にて記載したように、仏教徒の理想の姿として描かれてきました。「涅槃図」もまた、理想の死の在り方が示されています。「涅槃図」を読み解くことは自分自身の死の在り方を考えることであり、死を見つめることは今を生きることを見つめ直すことでもあるのです。

機会があれば、目の前でこれらの「涅槃図」を鑑賞することが出来ます。是非。

明日は、「北野天満宮」での「梅花祭」です。今年は、少し春が遅いかも?