京の話題

12000年以上続いた「平安京」の文化・寺社仏閣・お祭り等を紹介します。

京の話題(平安京その55)有名な禅寺、南禅寺-1

2011-11-11 01:17:26 | 京の話題

うろうろしているうちに、有名な南禅寺に来てしまいました。かなり前に、日本の宗教を説明したなかで、禅宗は、臨済宗・曹洞宗・黄檗宗の三宗です。

臨済宗は「栄西」、曹洞宗は「道元」、黄檗宗は「隠元」(明の僧)が宗祖です。何しろ、日本に仏教が渡来したときは真にシンプルなものでした。(今の、仏教のように理屈がうんぬんてな複雑な教義など有りませんでした)この南禅寺は臨済宗で十四派に分かれていますが、京都における臨済宗各派の大本山だけでも以下七社も有ります。

妙心寺・南禅寺・東福寺・大徳寺・天龍寺・相国寺・建仁寺です。何しろ鎌倉仏教以降各寺派が覇権を争い、多くの末寺を自派の勢力に入れようとしました。

その他、禅宗以外、平安二京(桓武天皇により)に分かれた、真言宗と天台宗からのは浄土宗に浄土真宗や日蓮宗の各宗派は、鎌倉時代以降、戦乱で荒れ果てた廃寺を立て直して、自派の宗派に取り込むことにやっきとなり難しい教義で犬猿の仲のように争い信者を増やしてきました。(まるで今の政治世界の政党争いみたい

逆に、その為に鎌倉仏教以来一気に仏教文化の花が咲きました。われわれが思っている以上に仏教の世界は魑魅魍魎の世界ですよ。(拝観料を取るところのうんちくは厳しいですよ、これは私のぼやき)

うんちくはそのへんにして、せっかく南禅寺に来たので、ゆっくり散策していきたいと思います。

南禅寺の有名な「三門」です。よく時代劇の撮影に出てきます。

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御存じの方も有るかと思いますが、「石川五右衛門」がこの上から「絶景かな」と言った逸話が有ります。夢を無くして申し訳ないですが、石川五右衛門が釜ゆでになったのは、この三門が再建される約30年前の寛永五年(1628年)藤堂高虎によるものと言われています。ですから、あれは全くのウソ。

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三門を抜けて、真っすぐ進むと、右にインクラインの下をくぐれる煉瓦造りのトンネルが有ります。このトンネルは「ねじりまんぼ」と呼ばれています。これは、煉瓦を平積ににせず、ねじったようなかたちで積むことで強度を増した非常に高度な技術なトンネルです。今は、水は流れていませんが、京都の水源は琵琶湖からここを流れて通じていました。

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ここでも、サスペンス映画の撮影が良く出ています。(上に、以前は水が流れていました)

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続きは、法堂から方丈に「拝観料」を払い、多くのいわれの有る庭園を散策します。禅宗の庭を御期待下さい。(あとで、有名な、湯豆腐も頂こうかな)この続きは明日へ。

左京区南禅寺福地町86