リーダーシップ能力が疑われている福田首相は財務官僚の使い走りなのか?

2008年04月02日 23時06分14秒 | 政治
◆「福田首相は財務官僚の使い走りなのか」とリーダーシップ能力が疑われている。日銀総裁人事をめぐり、「東大法学部卒の財務事務次官(大蔵事務次官)経験者」にあまりにも固執し続けて、参議院本会議で2人「不同意」の採決を招いてしまったからだ。
 日銀総裁ポストは従来、東大法学部卒の財務事務次官経験者と日銀生え抜きとが「たすきがけ」で就任する「既得権益」。民主党など野党は、「天下り禁止」や「財政金融分離」を盾に、事務次官経験者の総裁就任を嫌った。それでも「財務省ナンバー2」である「財務官(東大経済学部卒の指定席)経験者」を政府が提案してくれば、同意する姿勢を示していた。
 早稲田大学政経学部卒の福田首相が頭を切り替えられないのは、「旧制高崎中・一高・東大法学部・大蔵官僚といった超エリートを父(赳夫元首相)に持っていたためではないか」との説も。福田首相がリーダーシップを発揮できないのは、ファーザー・コンプレックスと東大法学部コンプレックスが元凶らしい。
◆自民党の麻生太郎前幹事長は、麻生派のレッキとした領袖だが、他派閥に所属の国会議員から派閥を超えて政治資金集めパーティの来賓や研修会の講師に招かれるなど、このところ引っ張りダコで人気が急上昇中だ。「次期総選挙に勝てる自民党の顔」として「ポスト福田」への期待感が高まってきているためで、「麻生政権」誕生を先物買いする国会議員が日を追って増えている。
そのなかで麻生氏は最大派閥・津島派所属の山口泰明副幹事長の後援会などが3月16日、埼玉10区内の坂戸市で開いた研修会に講師として招かれ、年金問題などについて一席ぶった。これを受けて山口氏は「現在、二度目の党副幹事長を務めている。一度目は安倍さんに指名された。その後、安倍さんは総理になった。二度目は麻生さんに指名された。私を指名した人は総理になる」と持ち上げ、「次の勝ち馬」への目利きぶりと嗅覚の鋭さを披瀝。総選挙前の自民党総裁選挙を予感させている。
◆自民、民主両党ともに次期総選挙に向けて、小選挙区公認候補者の選定をめぐり、それぞれ悩みのタネを抱えて混迷している。自民党は、岐阜1区で佐藤ゆかり衆院議員が東京5区に転出が決まったほかは、小泉チレドレンの公認問題が難航。山梨3区の小野次郎(比例区南関東ブロック)らの調整が未だに決着していない。杉村太蔵(比例区)らの身の振り方は宙ぶらりんのままだ。
 一方、民主党は小沢一郎代表が、「福田首相を4月解散・5月総選挙に追い込む」と威勢はいいけれど、前回総選挙の落選者の多くが昨年7月の参議院議員選挙で当選しており、「勝てる見込みのある有力候補者が枯渇」しており、空白区が目立つ。千葉7区の補欠選挙で当選した太田和美氏は、千葉県内の他選挙区に転出を言い渡され、「選挙区は党に任せている」状態。東京10区では公明党の太田昭宏代表に対抗する候補者が決まっていない。
 こうした状況から小泉元首相や古賀誠元幹事長らが提唱する「来年9月の任期満了選挙」が現実味を帯びつつある。
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