一庵 (ひとつあん)

飛べないライター『いたっきい』の愚行をさらしています。

※普段ハtwitterニ居リマス。

蒼空 (2010年新田原基地航空祭 Vol.1)

2010-12-18 | 旅行・見学

■2010年新田原基地航空祭前日の模様はコチラ

 

…むくり。

0340起床。
身支度を整え、カメラ・通信機材の準備を完了します。

0445。友人Fを叩き起こし、チェックアウト。てか、カギは部屋に置きっぱなしにしとけと前日に言われたのでその通りにしてひっそりと出撃。

0500駐車場出発。青島の民宿から新田原基地南数kmの駐車ポイントまで約1時間の道程です。

0520宮崎市内のコンビニで朝食、昼食、飲み物を購入。

0610前日にチェックしておいた新田原基地の南約3km地点に到着。この位置は基地のエプロンまで約5km、歩くとやや遠いためほとんどの人がこんなところに停めることはないと思われましたが、それでも先着のクルマ(明らかに航空祭仕様)が2台います。ふむ、これはやはりいたっきいたちと同じバカな行動をしている人だな…。

大量に積んできた撮影機材のなかから、EOS 7D と EF70-200mm F2.8L IS II USMEF400mm F5.6L USMEFS17-55mm F2.8 IS USM をチョイス、背中を支えるほんの小さな部分があるだけでずいぶん快適さが違うコンパクトチェア、そして食料品をマウンテンスミスのカメラバッグに突っ込み、iPad と iPod touch、イーモバイルの Pocket Wi-Fi 、最近は常に持ち歩いているモバブ(モバイルブースター)とケータイをサイドポケットに差し込んで、いざ基地へ!

…徒歩でな。

基地に向かう道は、いたっきいと友人F以外に歩く人は皆無!次々と基地に向かうシャトルバスに乗った人たちからの好奇の視線にさらされ、一般車輌進入禁止の道路入口で交通整理していたオマワリさんに「歩いていくんですか!?」と声をかけられる始末。…でも歩く。なぜなら、そこに基地があるから。

新田原基地は丘の上にあるため、基地の南1.5km地点まで接近するとそこからは上り坂。ココまで来ると基地周辺の駐車場に向かう乗用車、基地に向かうバスが渋滞していて、さっき抜かされたバスを今度は徒歩でパスしていく状況に。相変わらず好奇の視線は変わらないけどw

基地の南300mくらいまで来ると、幹線道路?と農道などの交差点に必ずオマワリさんが立っています。徹底した車輌進入禁止…ですが、徒歩なのでいたっきいたちは無問題。動かなくなった車輌段列から分かれ、基地の南をテクテクと西方向に進みます。


0750時。画面右方向が基地

完全に歩行者天国(というほど人はいない)となった基地南側の農道。口蹄疫対策でバラまかれた石灰の痕が厳しい現実をさらしています。農道から畑に入るような行為は厳に慎みたいものです。


ここに布陣。フライト前に到着した人は、目測で100人前後

基地の真南、TACANから西へ約50mの位置に展開完了!今日は一日、ここでフライトを見ることにします。

0820。新田原救難隊のU-125Aが2機、続いてUH-60Jが1機、離陸します。
オープニングフライトに向けた離陸がスタートしました!


UH-60J

続いて、本日のお目当てのひとつ、第301飛行隊のF-4EJ<改>ファントムの離陸です。J79エンジン独特の雄叫びが大気を震わせます。筆舌に尽くしがたい轟音です。


しかもフォーメーションテイクオフ!

単機で離陸するファントムも気合い十分!


素早くギアをたくし込んで…


超低空をひたすら加速!滑走路端まで水平に飛んでハイレートクライム!

圧倒的な轟音が鼓膜を震わせ、耳の中が痒くなります。


フォーメーション。#354はこのあと機動飛行を実施

機体が去ると、キーンという耳鳴りだけが残ります。

ファントム6機の離陸に続き、飛行教導隊、第23飛行隊のイーグルが6機離陸します。

まずは教導隊。教導隊には複座のF-15DJが集中配備されていますが、実際の空戦訓練でもアイボールの数が多い分、有利なんだそうです。


飛行教導隊の#088「あお」


同じくアグレッサー#091「ガメラ」


同#068「ちゃいろ」


第23飛行隊#076 後席のWSOはデジカメを構えている

第23飛行隊は、戦闘機パイロットになったばかりの新人や、他機種からF-15に機首転換するパイロットに、F-15の操縦と戦法を教育する部隊です。そのため複座のF-15DJが集中配備されています。ファイタータウン・ニュータはF-15DJの巣ですね。

0900、オープニングフライト開始。

なんと、この段階で戦闘機12機を含む、計18機が滞空しています!相変わらず派手な航空祭ですが、例年より気合がこもっているように感じたのはいたっきいだけではないでしょう。

0900。オープニングはU-125A、UH-60Jの航過からスタート!


U-125Aの2機編隊はかなり珍しい


T-4の3機編隊。先頭は301SQ、左翼は23SQ、右翼はAGRの所属機

雲一つない青空でのフライトは、見ていても気持ちがいい!寒さも忘れてしまいます。

続いて、口蹄疫という難局からの復活を象徴するフライトです。


頭文字M! ファントム5機、イーグル4機で宮崎県の「M」を描く

以上でオープニングフライトは終了です。老朽化が激しいから早く下ろしたいのか?ファントムは機動飛行を担当する#354をのぞき、次々に着陸してきます。


フェンスがあるものの、基地南側からは機体が近く、かなりの迫力

#354が進入してきました。本日2番目のプログラム、F-4EJ<改>ファントムによる最大性能飛行展示です!


基地南側、TACANのあたりにいると、自分を中心に戦闘機が旋回する

ダッシュ力はイーグルのF100エンジンさえも凌駕するファントムのJ79エンジン。そのパワーにモノを言わせ、低空で機体をブンまわします。ファントムは低速ではコントロールが難しいのに、それを感じさせないほど高度を落とします。その堂々とした飛びっぷりに、パイロットの腕の良さが窺えます!


ファントムが最も美しく見える角度…だと思う。

新田原では戦闘機の“背中”を撮ることもそう難しくはありません。毎年、えぐい角度まで機体を倒して旋回してくれます。操縦の難しいのこ機体を手足のように扱えるようになるまで、果たしてどのくらいの年月が必要なのでしょうか。毎年舌を巻いています。


左旋回

機体の汚れが非常に目立ちます。見方によっては単に古い機体なのかもしれませんが、これこそがファントム、この薄汚れた着物をまとった野武士のような風貌に、かえって力強さを感じるのはいたっきいだけでしょうか?

さて、ファントムの最大性能飛行も終了、上空で待機していたイーグルともども着陸してきます。


#088の着陸を流し撮り

イーグルは着陸後、機首角度を12度上げたままにします。機体全体を空気抵抗板にすることで、ブレーキに頼らず急激に減速できるのです。


フェンス際でカメラを構える人たちと

滑走路南側でもエプロンでも、脚立はあまり意味がないのでやめましょう。空を飛んでいる機体は、脚立に乗らない方が安定して写真が撮れますヨ。

そういえば、この日タバコを吸っているのを見たのは1名のみでした。元々ヒコーキマニアは航空機の近くは火気厳禁だと知っているため、航空祭ではタバコはやらないのですが、一応禁煙ではないこの南側でも吸わないと言うことは、ほとんどの人が日常的にタバコを吸わなくなったのでしょう。いたっきいは何年か前から「100年後にはタバコはなくなってる」と言ってますが、100年もたたずになくなるかもしれません。とてもいいことです。本人にとっても、周りにとっても、機材にとっても。

さて、そうこうしているうちに次のプログラム、飛行教導隊による飛行展示です。時刻は0935、そう、まだ朝なのですw


F-15DJ #090

まず離陸したのは、つい最近まで「ちゃいろ」だった#090号機。


迷彩が直線で塗られているところが新鮮

ところで、このカラーはなんというんでしょうね?ネットでは暫定的に「三毛猫」などと呼ばれているようです。

続いて、#086「みどり」が離陸!…って、ええっ!?


離陸直後、会場側へ大きくバ旋回する「みどり」


超低空でこれは凄いなあ…

この機動ばかりは、会場側で見たかった…。「みどり」の背中と滑走路を一緒に捉えた迫力のショットを撮られた方もいるかもしれませんね。


ギアダウン、フックまで降ろして低速で航過する「みどり」


#086と#090のファンブレイク?
基地南側からだと、とても写真に撮りづらい(400ミリレンズなので)

2機でのパスが数度、そしてここからはお待ちかねの?機動飛行です。


タッチ&ゴーの直後、高度を上げずに加速!

上のシーンなんて、新田原以外ではまず見られない光景ですね。まるで編隊僚機から空撮しているかのようです。


左旋回!パイロットが“機体の上に乗っている”のが分かる


右旋回! 塗られて間もない迷彩がとてもキレイ

#086は迷彩の範囲を機体サイズよりやや小さくしています。おそらく、視覚的に機体を小さく見せるための工夫だと思われます。


90度バンク!

低空で機体を完全に横倒しにするって、とんでもない!
写真でも分かるように、ラダーはほぼ中立。この状態だと揚力が上向きには発生しませんので、つまりエンジンのパワーと高速で、機体が地上に滑り落ちるのを防いでいるわけです。高いスキル、冷静な操縦、剛胆な度胸、そしてイーグルの基本性能の高さを物語っています。


コクピットの様子。WSOの手袋がなぜか赤い

400ミリでこのサイズ。友人Fは「300ミリでも大きすぎる」と言ってました。晴天で、気流も穏やかだからか、操縦もどんどんエスカレートしていきます。


オイオイ… (^_^;

アフターバーナーを使用しているときのエンジン音は、遠くからでは「ドドドド」と雷鳴のように聞こえますが、近くでは「バリバリバリバリ」と空気を引き裂く音にかわります。さらに、新田原級の近さだと「バーーーー」という連続した空気の振動が全身を包みます。

これこれ、これでんがな!これだから、新田原はやめられません!

というわけで、機動飛行も終了。2機とも着陸してきます。


ピッチアウト・ランディングに入る「みどり」


パイロットが不意に見せたガッツポーズが、全てを物語っている

いやあ、ええもん見させてもらいました。

新田原航空祭はまだまだ続きます!

 

 

 

 

 

 

 

CFカードの残り容量がとっても心配です♪

この時点ですでに500枚ほど撮っていました…
16GBだと
、JPEGのみでもキツい(>_<)

 

■航空祭撮影に最適なCFカード 

Sandisk Extreme 32GB 60MB/s 400X UDMA CF 海外パッケージ

信頼のSANDISK。
EOS7Dの8コマ/秒(JPEGのみ)だったらこの速度で十分だし、航空祭なら32GBでこと足りる。もっと高速・大容量のものもあるけど、これらよりはこっちの方が安い。しかもビックやヨドバシなどでは海外パッケージは置いてないから、この値段には勝てないと思います。オススメです。(ちなみに私は45MB/s、16GBを使っています)


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2 コメント

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一庵管理人さま、ごめんください。突然のコメントで大変恐れ入ります。 (ガメラ医師)
2011-01-14 19:04:47
 こんにちは。私は、下記のTBを致しました「ガメラ医師のBlog」管理人のガメラ医師と申します。映画ガメラに関する情報収集Blogを更新しており、こちらの記事には「ガメラ」の検索から参りました。
 拙Blogでは従来より、飛行教導部隊の091号機ガメラに付いて言及された記事をまとめておりまして、この度1月14日付けの下記TBの更新中にて、こちらの「091ガメラの情報」を紹介させて頂きましたので、ご挨拶に参上した次第です。差し支えなければ拙Blogもご笑覧頂ければ幸いです。
 長文ご無礼致しました。それではこれにて失礼します。
おもしろいブログですね! (いたっきい)
2011-01-19 12:44:13
■ガメラ医師さま

コメント&トラックバックありがとうございます!&お返事遅くなり失礼しました。

ブログ拝見しました。「ガメラ」つながりで記事に書かれているんですか。おもしろい取り組みですね。
こちらからもTBさせていただきました!